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本当にあったゾッとする話3 -リアシート-

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高校2年の頃から社会人2年目まで、ずっとつきあった彼女がいた。
今考えると、この彼女が、「霊感」が強い人だった。
当時、本人が自分のことをそのように言うのは聞いたことがないが、確かに彼女といると、おかしなことが起こった。
一例として、本人から直接聞いた話を紹介しよう。

ある夜、大学のサークルの飲み会で遅くなった彼女は、駅から自宅までの道を歩いていた。
道幅5メートルほどで、片側にガードレールのついた歩道がある道だ。
彼女が歩いていると、前方20メートルほどの歩道に、首からタオルをぶら下げて作業服を着た男が見えた。
その作業員風の男は、歩道のガードレールを跨いで車道に出ると、車道の真ん中まで歩いたところで、彼女の目の前でかき消すように消えてしまったそうだ。
驚いた彼女があわてて駆け寄ると、ちょうど男が消えたあたりにマンホールの蓋があった。
彼女は、マンホールの蓋がしっかりと閉められておらず、男が転落したのではないかと、マンホールの蓋を何度も踏みつけたり蹴ったりしてみたが、蓋はびくとも動かず、しっかりと固定されていた。
不審に思っている彼女の耳に、下水の流れる音がマンホールの蓋からやたらと響いて聞こえた。
なんとなく怖くなった彼女は、そこから歩いて数分の距離にある自宅まで走って帰った。
自宅に着いてみると、まだ母親が起きていたので、今の出来事を母に話すと、母の顔色が変わった。
母が言うには、その場所では、昔の下水管埋設工事の際に作業員が一人、生き埋めになって死んでいるそうだ。