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アメリカ漂流記~極寒の地より

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前泊のホテルは成田ビューホテル。前日、最後の晩餐を終え、朝8時20分
発のシャトルバスにて成田空港へ出発。
「この空港には今まで何回きたかな・・これから何回来ることになるのかな・・」
などと考えながら空港に到着。

今回はJALでの出発です。マイレージがたくさんたまるのでちょっとウレシイ・・
現地はとても寒いと聞いていたので、一番大きいトランクを購入し、持っていき
ました。重さは25キロ弱で結構重いです。

今回の現地調整メンバーは4人、(この旅の登場人物になります。)
今回のプロジェクト実行リーダーの中道くん、製作担当の竹村くんとミッシェル
くん、(ミッシェルはお父さんがニュージーランド人で英ペラです。)
※いずれも仮名です。

それと、私(担当は全体管理、ネットワーク調整および契約関係手続き)です。
全員チェックインを済ませ、12:00発の飛行機に乗り込みました。
席は1列2人掛けだったので非常にゆったりとしていました。今までは、4人掛け
だったりしたので、隣の知らない人に気を使ったり、所有権のはっきりしない
席の間の肘掛に全神経を集中しなければならなかったのでとても疲れていました。

また、今回の飛行機は結構新型で、一人一人の席に液晶テレビがついていて、
好きな時に好きな映画が見れるようになっていました。
映画は、日本で封切り中のものや、封切り前の最新のものを見ることができるので
結構退屈しのぎになりました。私は、「ファインディングニモ」を2回も見て
うるうるしておりました。この映画は、子供を持っている親はぜひ見て頂きたい
と思います。

シカゴまでの飛行時間は約12時間、寝て、食って、飲んで、映画見ての退屈な
時間を各々過ごし、シカゴに到着した訳です。
12時間も飛行機に乗っていたのに、時差の関係で、到着したのは同日の10時
です。到着後、税関と持ち物検査を終え、荷物を次のシンシナティ行きの便に
乗せ換えて国内便のターミナルへと移動しました。

ここからさらに1時間、飛行機に乗らなければならないのです。
ケツにタコができそうです。
持ち物検査場で、持込のパソコンのチェックをすると言われ、「この検査台にパソコン
を置け」と言われたのを、「この台に座れ」といわれたのかと勘違いし、座っていたら
大笑いされてしまいました。「日本人なんだから、もっとゆっくりしゃべれ!」と
私も微笑返ししながら心の中で中指を立てておりました。

アメリカの人はずっと戦争に勝ってきたお国柄なので、優越感があるのでしょうか、
あまり外国人にたいして気を使わず、横柄です。(特に役人は最悪)
日本人は決められたルールの中で最大限頑張ろうと努力しますが、アメリカ人はルール
そのものを変えてきます。

例えば、昔オリンピックで鈴木大地がバサロ泳法で金メダルをとると、バサロ泳法禁止
にしたり、自分に有利なようにルールを変えます。
また、自分にに不都合なルールには従いません。例えば、国際的には、キログラム、
摂氏、センチメートルを使用しますが、この国は頑なにポンド、かっし、インチを
使います。今回のプロジェクトでもこの単位系を使用しているので、我々はとても
苦労しました。将来この国は国際的にどんどん孤立していくことでしょう。
さて、無事シンシナティ空港に到着した我々は、お迎えの車に乗り込み、約1時間
掛けて、滞在地ケンタッキー州のジェントという村(町ではありません)に到着しました。

今回の滞在はホテルではなく、アパートを借りての自炊生活です。
アパート管理人のボニーおばさんに挨拶し、部屋に入りました。
ボニーおばさんは陽気な人で、「まぁ今回はかわいいぼくちゃんたちが来たのね」
などといったので、「私は39歳ですよ」というと、100キロ以上あろうかという
巨体を揺らしながら「まぁ、日本人は若くみえるのね」と、とても若くは見えない
パンパンに膨らんだ顔をほころばせるのでした。

アパートの部屋は2ベッドルームを2部屋借りました。私と竹村くんはタバコを吸う
ので一緒の部屋に、他の2人はもう1つの部屋へと部屋割りを決めました。
部屋は、ダイニング&キッチンが30畳くらいで、それに10畳くらいのベッドルーム
が2つと、バス、トイレがついています。それぞれの部屋には、ウォークインクローゼットがついています。結構広いです。

家具は全てそろっており、対面式キッチンには、オーブン、電子レンジ、レンジ、食器
洗い機の馬鹿でかいのが付いています。
これで1部屋月900$(約9万)の借り賃です。車は我々用に1台借りました。
月1550$(約15万5千円)と部屋より高いのにビックリです。
この日はシーツ等の必要なものを買いに車で45分ほど掛かる町まで買い物に行き
ました。私以外の3人は国際免許を持っているので、好きな所に出かけることができます。

私は助手席を専ら指定席としています。
道路は右側通行で、ハンドルは左ハンドルなので、慣れるまで運転は大変(みたい)です。
みんな時差ぼけで眠い頭を抱え、早々にこの日はベッドに転がり込みました。
こうして、アメリカ滞在の第1夜を迎えたわけです。