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衝動SSまとめ(コナン)

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※K新



2012/1/26

K新でございます。
2012/1/19更新の内容の続き?
のような感じです。
暗いです(汗)






――――――――――――――――――――






赤黒い衣装を身に纏う怪盗キッドが現れ始めたのはいつからだったか。
キッド死亡説がどこからがあがり、世間はその真実追求に躍起になった。

だが、その噂に答えが出たのはそのすぐ後だった。
怪盗キッドからの予告状が届いたのだ。


キッドは生きてる。


怪盗キッド・・泥棒でしか無い彼が生きていたことを誰もが祝福した。
そして誰もが予告日を心待ちにした。

その姿をちゃんと確認したい。
いつものように華麗なショーを見たい。



予告日になり、
キッドの狙う宝石は全国に生中継された。
大庭園のど真ん中、警察官がぐるりと囲う中心にキラキラと光る。


予告時間が迫り緊迫感が漂っていた。
そこかしこでカメラに向かってアナウンサーが話しかけている。


そして
その声も止み




5、4、3、2・・・・1・・・・・















真っ白いバラの花びらが舞った。
警察官以外が歓声を上げた。


だが、




ヒラリと違う色のものが舞った。





その瞬間真っ白なバラの花びらが消え、
すべてが真っ黒なバラの花びらに変わる。
辺り一面が黒い花びらに覆われる。


タンッという小さい音がした。
振り向けばそこには怪盗キッドが居た。





真っ黒な怪盗キッドが。





宝石を飾るショケースの中には宝石はない。
キラキラと光っていた宝石はキッドの手の中にあった。

警官達が声をあげて慌てだす。
偉い人間が指示を出す。
カメラがキッドを捕らえる。
アナウンサー達が必死に状況を伝える。





「        」




「   !!??  」





キッドが一礼をする。
シルクハットを脱ぎ、胸に当てる。


キッドは泣いていた――



「・・・・・・・・怪盗キッド・・?」



シルクハットを被り空を仰いだ瞬間、
地面に散らばった黒い花びらが一気に舞い上がる。

その一瞬のスキにキッドは姿を消した。
宝石はキッドの居た場所に置かれていた。







あれは本当にキッドだったのか。
偽者だったのではないか。



謎が解けぬまま、黒い怪盗キッドは現れ続けた。
何かをずっと探していた白い怪盗キッドのように。





誰かが言った。








キッドの衣装は光に当たると






赤くなる―――









end





作品名:衝動SSまとめ(コナン) 作家名:おこた