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阿良々木暦
阿良々木暦
novelistID. 34822
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俺と妹の波乱な日常-2-

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とおおよそ理解してくれたようだ。二人が理解したところで担任が来た。担任の名前はハム先生。ま、本名は別にあるわけでなぜ、ハム先生なのかはまたの機会に説明しよう。ハム先生は金髪でイケメンな先生だ。女子からもそして女教師からも評判がいい。そしてとてもマメな先生だ。言葉使いは少し古風だ。
「諸君席に着きたまえ。ホームルームを始める。今日は、転入生を先に紹介する。入りたまえ」
ハム先生が転入生といったところで、俺はドキッとした。そして教室にその転入生が入って来るやため息をついた。やっぱり同じ教室かよ!突っ込みたくなる衝動を抑え込んだ。
「小林礼奈といいます。今日からこの桜中でみなさんと一緒に生活させていただきます。至らないこともあるかもしれませんがよろしくお願いします」
礼奈が自己紹介し終えたところで、クラスの反応が二つに分かれた。それは、
「か、可愛い。なんて可愛さだ。この世に生まれてよかった」
などという大げさなのもいるがようこそ的な反応と
「ふん、どうだか見た目は可愛いけど性格はどうかしら」
などという反応だ。ハム先生はそれらを静かにさせ俺に止めを刺す。
「諸君、私からは補足をしよう。礼奈さんは悠一君の妹にあたる。そして昨日から同じ家で過ごしているということだった、以上だ。礼奈さんは空いている席へ座りなさい」
と先生が言うと。礼奈は俺の見て歩いてきた。そして俺の隣へ座り一言を放った。
「よろしく、お兄ちゃん♪」
クラス全員の視線が俺へと集まった。俺はどうすればいいかわからず
「あはははは」
と笑ってしまった。なんて、なんて不幸なんだ。
ホームルームが終わり授業が始まると、礼奈は本領を発揮した。授業では先生に当てられてもスラスラと答えを発表そして全問正解。体育の授業でも、恐るべき身体能力を発揮した。休み時間になると一気に礼奈の机が囲まれ、礼奈は持ち前に明るさで、一躍クラスの人気者になった。すると俺の机には今野、佐藤の姿があった。今野が
「よかったじゃないか、礼奈ちゃんクラスの人気者になってすっかり溶け込んでるじゃないか。」
「あぁそうだな」
と俺も安堵し、意見をいう。こんなに早くクラスに溶け込めるとは。驚きだな。まあ、あの明るさだもんな。しかし俺の安堵もつかの間、新たな問題が起こる。それは授業が終わり俺と礼奈が帰ろうと玄関へ向かう時
「お兄ちゃん、帰ろうか」
と礼奈が。相変わらずクラス男子の視線が怖い。俺は賛成し
「あぁそうだな。そろそろ帰るか」
と言った。そして教室を後にして、玄関間近というところで、走っている女の子にぶつかった。俺と女の子は、俺が押し倒す形で倒れてしまった。そして俺の手はあろうことか彼女の胸を触っていた。俺は気まずくなりすかさず
「大丈夫か?」
と声をかけた。彼女は俺と俺の手とを視線を行ったり来たりさせて、
「きゃあー!!」
という大声を上げた。俺はとっさに手をどかし謝罪した。
「ご、ごめん。これは偶然で・・・」
俺が謝罪したにも関わらず、女の子は俺も何度も何度もぶった。隣にいる礼奈は
「デリカシーに欠けるよお兄ちゃん」
といって肩をすくめた。そして正気に戻ったのか
「ごご、ごめんなさい。大丈夫ですか。ほんとうにごめんなさい」
と謝った。俺は
「別に俺は大丈夫。それより君は、頭とか打ってない?」
と聞いた。俺が押し倒す形だったから打つてなきゃいいが。
「は、はい大丈夫です。ほんとうにごめんなさい。」
といって走って逃げて行った。その時、彼女のポケットから何かが落ちた。それは、きれいなピンク色の封筒で、ハートのシールで封筒の口が閉まっていた。封筒の裏には小林悠一君へととてもきれいな文字で書かれていた。俺はそれをひとまずポケットに入れ立ち上がった。すると礼奈は
「きれいな娘だったね。」
と言った。俺は顔をあまり見ていなかったので、というか見る暇がなかったので黙っていた。礼奈は俺に顔を近付け
「何、見とれてたの?」
と聞いてくる。俺はなぜか焦った顔で
「み、見とれてなんかいないぞ」
といった。礼奈は、笑って
「そう?ま、いいや。早く帰ろうお兄ちゃん」
といって、俺の手をつないだ。これがさらなる波乱を生み出すとは、当時の俺は知る由をなかった。