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阿良々木暦
阿良々木暦
novelistID. 34822
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俺と妹の波乱な日常ー1ー

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「かぁーかぁーかぁー」
「お兄ちゃん起きてよ~お昼になっちゃうよ」
「ん~」
可愛らしい声で起こされた俺はまだ完全に目覚めていない顔で、声の主を見上げた。見上げた先には、俺の妹が起こした声と裏腹にすごい形相で立っていた。俺の名前は小林悠一ごく普通の中学3年。
妹の名前は小林礼奈。完璧人間だ。そんな完璧人間を表現すれば、容姿端麗、学業優秀そして、友達が大勢いるパーフェクト人間だ。そして、今、妹と言ったが形ばかりの妹で、血は繋がってないし、今まで一緒に住んでいたわけでもないさらに年まで一緒ときてる。変わった兄弟だよな。俺はそんなことを思いながら、
「せっかくの休みの日に何で11時過ぎにお前に起こされなきゃいけないんだよ」
と、抵抗を試みる。
「休みの日だからって11時過ぎまで寝てて、いいわけないでしょ。それに、お兄ちゃんは受験生なんだから。
早く起きて勉強するべきだと思うよ」
俺の抵抗も受験生という単語であっさり妹にあしらわれた。
今の会話で察したと思うがそのとおり、11時過ぎまで寝ていた俺は受験生、といっても高校受験だ。
俺の成績は妹と比べそんなによろしくない。いや、はっきり言おう。結構悪い。しかし、そんな俺
でも、余裕で入れる高校が地元にはある。そこは、就職率が結構高いしそして俺が得意としている
パソコンや機械が活かせる学科がありそこを希望をしている。そこに入学できれば結果オーライとい
うことだ。そんなことを思っていると・・・
「今、地元に入学できれば結果オーライって考えなかった?」
どうやら俺の考えは我が妹にはお見通しらしい。恐ろしい〜
「ギクッ」
あからさまな反応をした俺はばつが悪いという表情で目をそむけた。
「そういう考えだから。はぁー。受験生として自覚を持っていてほしいよお兄ちゃんには」
妹から心配されるとは、信用がないな俺はさ・・・
「お前に心配されるいわれはない。お前だって受験生だろ。それにしっかり計画性のある人間だからな俺は」
とまたもすかさず無駄抵抗を試みる。
「11時過ぎまで寝てた人が言う台詞?まったくもぅお兄ちゃんたら。朝ご飯できてるから下りてきて一緒に食べようよ」
何故こんなに自由なのかというと、親が新婚旅行といって、去年でていき今だかえってこない。俺の弟もついていった。電話はくれないが大量のお土産を送ってくる。それはそれは部屋ひとつ分が埋まるくらいに。
実質、俺と妹の2人でこの家に住んでいる。だからこんなに自由人なのさ。中学生の諸君どうだ羨ましいだろ。それにしてもこんな時間まで俺を待ってたのか。まったく。一人でたべればいいものを。
こんな他愛もない会話、普通の事、あたり前の日常。ついこの間まで俺は一人さびしい生活を送っていた。そのころは妹も居ず、一人きりだった。何故、今俺が妹といるかそれは2ヶ月前に遡る今からその話をしよう
2ヶ月前・・・
「悠一、今日は暇よね、そうよねなら小林本家にいってきなさい。」
久しぶりの母親からの電話。第一声がその言葉だった。実は、小林という一族は代々資産家でそれ故
歴史が深い。本家には1年以上行ったことがないと思いつつ、
「何しにあの本家にいくんだよ。」
「悠一それは行ってのお楽しみ、サプライズよ」
「なにがサプライズだよ。まったく。行けばいいんだろ」
そうして俺は小林本家へ行った。小林本家は千葉にある。俺が住んでいるのが埼玉だから遠い距離で
はない。俺は準備を済ませ駅へ向かい切符を買った。そして電車が来るとそのまま座席に座った。
「はぁー」
お袋はサプライズって言ってたけどなんなんだろう。そんな考え事をしていると、千葉に着いた。
そして歩くこと10分。閑静なお屋敷が並ぶ中いっそう目も引く屋敷があった。表札には小林の文字。インターフォンを鳴らし屋敷の使用人が出てくる。
「お待ちしておりました。悠一様ですね。」
と使用人がいう
「用とは何ですか?」
と俺はその使用人に聞くするとその使用人は
「それは旦那様に直接お聞きになったほうがよろしいかと」
となにか意味深な様子で言ってくる。
「はぁ、そうですか」
と話している間にこの家の主、小林晶彦会長の書斎についた。
「どうぞお入り下さい」
と使用人が言う。俺は緊張して声が少し裏返るのを感じながら、
「し、失礼します」
といって部屋中に入った。部屋の中は主の品の良さを表していた。
「やぁ、よくきてくれた。さあ掛けたまえ」
俺は椅子を勧められた。
「はい」
「そんなに緊張しなくてもいいんだ。自分の家の如くくつろいでくれたまえ。君はそろそろ高校受験
だね」
「はい」
「高校に入ったら私の元で暇なとき後継ぎの勉強をしないか」
「ええっ!!」
俺は驚いた。この人には子供がいて成人しているというのになぜ俺なのかが。
「そんなに驚かなくてもいいではないか」
「いや、だって会長にはお子さんがいるはずではと思って」
「いや、私は君に魅力を感じたのだ。返事は急がずともいい。楽しみにしているよ。それにこれは本題ではない。」
「えっ?」
またしても俺は驚いた。まだ用件があったとは。
「実は、君のご両親から頼まれてね。自分たちの代わりにと。君に伝えてほしいと頼まれたのだ」
「俺の親から?」
「ああそうだ。君には弟がいたね。仲良くやっているかね」
いきなり何を言っているんだこの人は?俺は疑問に思いながら
「いやそんなに仲が言い訳ではないですけど」
「そうか」
なにを言いたいんだろうかこの人は。
「驚かないで聞いてほしい」
「実は君には妹がいるんだよ」
「あぁそうですかー・・・・・・はぁ!!!!!!!!」
心臓が飛び出るかと思ったぞ!
「君と同じ年の娘だ」
「はぁ!!!!!!!!!!!」
あぁ、お花畑が見えるよ・・・お母さん
「大丈夫か悠一君」
会長に声を掛けられ何とかこっちの世界に戻れた。ふぅ~、しかし
「同じ年って、俺の親が生んだんですか!」
会長は俺の迫力に負けたのか、目を見開いて
「い、いやそうではないんだ。孤児だったのを君のご両親が引き取った。そして親権が君の両親にある」
あんにゃろうあとで殺す!!!!
「はぁ、それでその娘の名前は、今どこいるんです!!」
「落ち着きたまえ。はぁはぁはぁ・・・名前は小林礼奈。今この屋敷にいる。今呼ぼう。」
そういって会長は電話をかけた
「礼奈をつれて来てくれ」
その電話が終わり1分後・・・
書斎の扉が開いた。そして、俺は目を疑った。目の前にとてつもない美女がいたからだ。
「はじめまして、小林礼奈と言います。よろしく、お兄ちゃん」
「お、お兄ちゃん?」
「はい、お兄ちゃんと呼んではいけませんか?」
目を伏せて悲しそうな顔をする。なにやってんだ俺!。こんなかわいい娘を悲しませるなんて俺はとっさに
「い、いいやお兄ちゃんでべつにいいよ」
といった瞬間めを輝かせて
「え!いいの!」
といってきた。さすがにその笑顔を見たら嫌とはいえない。
「てか、なんでお兄ちゃん?」
「えっ?わたしより誕生日が早いからだよお兄ちゃん!」
「どのくらい?」
「1日」
「えっ?」
俺は耳を疑った。1日っておいおいということは俺の誕生日が12月25だから・・・
「12月24日生まれなの君は?」