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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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妻の退院

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妻が今日退院となる。
私にしてみれば今回の妻の入院は宇宙に行って帰ってくるような冒険に感じていた。
何の故障もなく帰還で来た事を、奇跡のようにも感じた。
考えてみれば、宇宙への旅はもう安全なのだ。
そう、医学は随分と進歩している様なのだ。
相変わらず昔のままなのは、私のがんへの見識と、妻への依存度かもしれない。

日中は仕事に追われ、夕方は病院に行き、そのあとが問題であった。
茶々(愛犬)は娘に預けてあり、夜は私一人なのだ。
テレビは普段あまり見ないので、ニュースを見てしまうと消してしまう。
あれほど時間が欲しかったPCも何故か開く気持ちにはなれない。
寝床に入ってみるが目が冴えてしまう。
出来るだけ妻の事は考えないようにしていた。
手術が無事に終わった途端、私は自由な時間を楽しんだ。

PCにいくらかの作品を乗せた。
赤文字の消えていた画面に見なれた方たちの文字を見る事が出来た。
それは妻の笑顔と同じように私を元気にさせてくれた。
お見舞いの言葉を頂き、私はそれらの言葉から元気を頂いた。
「ありがとうございました」

作品名:妻の退院 作家名:吉葉ひろし