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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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ヴァーミリオン-朱-

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 狂気に操られるままに呪架は愁斗に飛びかかった。
「慧夢の最期の望みだった」
「クソッタレ!」
 泣き叫ぶ呪架の頬が愁斗の拳によって抉られた。
 地面に横転して転がる呪架。
 傀儡士が大事な手で人を殴ったのだ。
 頬を押さえて今にも噛み付かんばかりの呪架に対して、愁斗は無言を貫いて紅いインバネスを翻した。
 空間を切り裂き別の世界へ消えようとする紅い背中に、呪架は渾身の一撃で妖糸を放った。
 振り返った愁斗の手から放たれる輝線が呪架の妖糸を切り裂き、勢いを衰えさせないまま呪架の手首を落とした。
 愁斗はとても哀しい表情をしていた。
 そして、再びインバネス翻し空間の裂け目の中へと姿を消した。
 残された美しく儚い紅い残像。
 慧夢の流した血の海に溺れるエリスの躰を、呪架は不自由な腕で抱き起こした。
 朱に染まったエリスの躰を抱く呪架の心は果てない地獄に堕ちた。
 その嘆きを反映するように、夜の世界はいつしか朱空に……。