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おやまのポンポコリン
おやまのポンポコリン
novelistID. 129
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霊感体質

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「だいじょうぶかな・・・」

少しドキドキしながら、私はそのドアを叩いた。
よく見てくれるという霊媒師。

友人の話では中古物件を買う時、
見取り図を持って、必ず行くものだという。
  
そんなことは知らなかったので前の家の時は行かなかった。
何も出ず、無事にすごせたから良かったものの・・・。

 
「それで、ここを訪れたのですね・・・」
霊媒師が遠くを見るような目で言った。
私より若い女性・・・。
少し拍子抜けしてしまった。

「ハイ、私も主人も霊感体質だと思うので・・・」
私は落ち着きを取り戻して答えた。

「前の家は気に入らなかったんですね」
また遠くを見るような目だ・・・。

「快適でしたが、今度赤ちゃんが出来るので手狭になるんです」
私はちょっとイラついて答えた。
見てほしいのは前の家じゃなくて今度の家だった。

それなのに霊媒師は見取り図を見ようともしなかった。
「だいじょうぶ。あなた達に霊感体質はありませんから・・・」

彼女はニコリと笑うと・・・、

「今だって前の家に憑いてた霊が、後ろで睨んでるのに気付かないんでしょ」

と、言った。

作品名:霊感体質 作家名:おやまのポンポコリン