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緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

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第10章 終戦



 はやては、――『鹿目まどか・ブラックRX』と、
――シャマル達や、シグナムとは、別の、
衛星の月面で戦っていた。

 月の砂漠を爆走する戦車大隊!

 それが、追っているのは、八神はやて。

 先頭を走る、5台の戦車が、大砲を撃つ。

「うああっ!」
 爆風に、吹き飛ばされるはやて。

「まだやっ! まだ、やれるで!

 クラウソラス!」

 はやてが、反撃の魔力砲撃を撃つ!

 はやての、シュベルトクロイツ
(はやて専用の非人格型アームドデバイス)から
発射されたビームのような白い砲撃魔法が
戦車部隊へと直進する。

 はやての、砲撃魔法は、大きな爆発を起こし、
数十台の戦車を粉々に粉砕した。

 だが、対空砲戦車部隊が、弾丸の雨を下から掃射し、
はやては、慌てて回避する。

「だあ、もうキリがないわっ!」
 文句をいいつつ、はやては、高度を上げた。

 すると、上空から、接近する機影が有る。

「なっ?! え、F22−ラプター?!」

 知っている人は、少ないと思うが、――
『F22−ラプター』とは、いくつかの宇宙に
存在する『地球』と言う星の、『アメリカ』と言う国の、
軍隊が保有する、――高性能のステルス戦闘機である。

 言うまでも無く、本来は、惑星の大気圏内で
使用するための機体だ。
 恐らくは、魔力で、むりやり動かしているのだろう。

 F22−ラプターは、3機編隊で、飛行し、
対空ミサイルを、はやて目掛けて発射した。

「ぐおおっ!!」
 この、猛攻を魔力バリアーでなんとか凌ぐはやて。

「この! バルムンク!!」

 8本の短剣状の魔力弾が、F22−ラプターを
ホーミング(自動追尾)して、見事に撃墜した。

「はあ、はあ、はあっ!」
 しかし、かなり消耗している、はやては、降下して、
月面にしゃがみ、肩で息をしている。

 はやては、いっそ宇宙空間に退避しようかと、思ったが、
上空の宇宙には、まどか軍団が、待ち構えていた。

「地上には、戦車部隊、上空にはF22−ラプター。
 そして、宇宙には、まどか軍団。

 さて、どうするか」

「どうするも何も、どこも行き場所など有りませんよ。

 あなたの行ける所は、天国ぐらいのモノです」

 そう語りかけるのは、鹿目まどか・ブラックRX!

「それにしても、変ですね。

 さっきから、『レッド』の反応が消えている。

 『イエロー』・『ブルー』・『シルバー』の3人は、
反応は、有るのに、私からのテレパシー通信に応答が無い。

 そして、何より、この3人の反応の周辺の、
――まどか軍団が、動きを強制停止させられている。

 『シルバー』達に何かあったのか?」

 別の月を睨みながら、首を捻る黒まどか。

「ふふん! 大方、シャマルを本気にさせて、
逆襲されたんと、ちがうか?

 あの子、ああ見えて、実は、怒らせると、一番恐いんや」

 ふらつきながら、立ち上がるはやて。

「なかなかタフですね。

 でも、仲間の様子も気になりますので、
あなたとの、戦いもここらで、最後にします」
 冷たい目で、はやてを、見つめる黒まどか。

 そして、黒まどかは、腕に装着した
円形のシールドに手を伸ばし、――
『カチン』と、スイッチを?

「あ、あれ? ど、どうして?
 おかしいな。 ………… !!!

 し、しまった! 

 これって、砂時計の砂が全部落ちてしまうと、
時間停止の機能がもう使えないんだっけ?!

 品質の悪い複製品だから、1ヵ月持たなかったのか?

 ○○製品かよっ!!

 ……………………

 ああっ?!

 落ち着いて、良く見ると、――

 なんか、デザインが、微妙に、違うっ?!」

 特殊能力の使用限界に気付いて、
慌てている黒まどか。

「なんや知らんけど、時間停止が、
もう使えへんのやったら、こっちのもんや!」

 闘志と、魔力を高めていくはやて!

「ええい! あなただって、魔力は、
もうほとんど、からっぽのはず!

 そのデバイスは、カートリッジ対応型じゃない!

 落ちろおぉぉー!」
 
 はやてを狙って、歩兵用、対戦車ミサイルを
ぶっ放す、黒まどか。

「パンツァーシルト!」
 ベルカ式魔法防御シールドで、ミサイルを防ぐはやて。

「あんたは、確かに強い!

 その強さと、戦う覚悟だけは、ほめといたるわ!

 けどな、ウチらは、みんなのチカラを、
ごっつう大きく1つに合わせて、戦っとるんや!

 たとえ、無数の分身がいても、本来は、
たった1人のあんたじゃ、絶対勝てやせんよ!」

「そんな、理屈――――!!!」
 
 はやてを、睨みながら、闘志と、魔力を、
高めていく、黒まどか。

「ヘイムダル・格闘シフト!!!」

 はやての全身から、強力な『凍気』が、発生する。

「ウ、ウソでしょ?!

 どこに、その技に必要な大量の水が?!」

 ヘイムダルの情報データを、記憶している
黒まどかは、驚く。

 ――そう、ここは、海も、川も無い月面。

「惑星の周りの衛星には、
地下水が大量にある場合があるんや。

 それも惑星の海に近い分量の!」

「えええ?!」
 はやての言葉が、信じられない、黒まどか。

「こう言う説を知らんか?

 ウチと、なのはちゃんの故郷の地球にも、
『鹿目まどか』の地球にも同じ『仮説』がある。

 その昔、地球の月の内部には、大量の水が有り、
それは、地下の海と言って良かった。

 その月の地下水が、なんらかの異変によって、
大量に地球に降り注いだ。――――
 その現象こそが、『聖書』に記されている、
『ノアの大洪水』なのだ、と」

「ま、まさか、――まさか!」

「そう! 

 ウチらが、今、立っとる、この月の地下にも、
『海』が、有るんよ! 

 防衛目標の惑星に、月が3個もあると、
知って、事前に天体情報を確認しておいたんや!」

「く、くそっ!」
 戦車大隊や、F22を呼び寄せようとする黒まどか。

「遅いっ!

 海より集え、水神の槍!

 彼方より来たれ、銀雪の吐息!

 逆巻き連なり、――我に従え!!」

 はやてが詠唱を、始めると、月の表面がひび割れ、
そこから、大量の水が、竜巻となって噴き出した。

 黒まどかの、支配する、戦車大隊と、F22、
その他の質量兵器群も、大量の水流に巻き込まれ、
粉砕されていく。

「ああっ?! そ、そんなっ!」
 『水』の破壊力に、言葉もない黒まどか。

「彼方より、来たれ、氷結の息吹!

 我が手に集いて、チカラとなれ!」
 
 はやては、さらに、特殊な詠唱を加える。

「じゅ、呪文が、違う?!」

「くらえぇぇぇぇ――――!!

 ダイヤモンド・ダストォ――――――!!!!!」

「な、何ィ――――!!

 こ、これはぁぁぁぁああああ――――――ッ?!」

 はやての、正拳突きのフォームから、
打ち出された、巨大な、凍気の流れは、
黒まどかと、残っていた彼女の兵器群を巻き込み、
月の山の1つに叩きつけ、
さらに、凍結させた。