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死者からのメール

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死者からのメール



 或るパソコンのサイトで、木原孝太と松永理絵花は知り合った。それが、二年前の五月だった。直アドを入手して初めて逢ったのが、去年の真夏だった。梅雨入りかと思われる今日も、木原は帰宅するとすぐ、理絵花にメールを送信した。
[この前の大地震は凄く長く揺れました。今日も地震がありました。いまは揺れていない筈なのに、まだ揺れているような気がしています ]
[こちらではあの日、揺れているような気がした程度でした。あとでびっくりでした]
[そうなんですね。地図を見ると近いように思いますが、実際は随分遠いことがわかって驚きました]
[新幹線だったらすぐに逢えます。乗ってしまえばそんなに遠くないです]
 去年の夏と冬は、理絵花が新幹線でやって来たのだった。
[新幹線は苦手です。あの速さは心臓に良くないと思います。僕が縁を切った或る友人は、高速道路を二百キロ以上のスピードで車を走らせる男でした]
[飛行機だったら、スピード感がなくても、あっという間にそちらへ行けます]
[飛行機は新幹線より楽かも知れません。でも、離陸と着陸が恐ろしいです。男らしくないと思われそうですが]
作品名:死者からのメール 作家名:マナーモード