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飛鳥川 葵
飛鳥川 葵
novelistID. 31338
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発作だ。
 薬を飲む。横になる。収まるまでしばらく待つ。しばらくといっても、三十分の時もあれば、一時間以上の時もある。
 この病気にかかって約半年。良くなっているのか、未だに分からない。
 発作が起こると、体が痺れていうコトを利かなくなる。これが収まったら、しばらくの間は状態がいい。しばらくは、だ。二、三時間もすれば、今度は鬱がやって来る。これが辛いのだ。死にたくて、しようがなくなる。一度試みたが、失敗して病院送りになった。
 また別の薬を飲む。
 横になって目を瞑る。何も考えないコトが一番の特効薬だ。
 こんな状態に陥っているコトを知っている友達が、少しだがいる。今まで迷惑になると思って話さなかったが、話してみるとすんなりと受け入れてくれた。苦しみを理解してくれた。辛さを理解してくれた。アドバイスをくれた。
 こういう友達を増やすコトが、周りに理解してもらう一歩だと知った。
 みんな温かく接してくれる。気遣ってくれる。そんな友達に応えたくなってくる。今はまだ、きちんと応えられないけれど、必ず将来応えるコトができると信じている。温かい友達が待ってくれている。光を射し込んでくれている。その中へ飛び込んでいきたい。まだ飛び込めないけれど、一歩でも近付いていきたい。
 光はすぐそこにある。この病気とおさらばする時期も、そう遠くない将来に待っているだろう。
 闘いはまだしばらく続きそうだが、きっと良くなると信じて。光の中へ飛び込んでいけると信じて。温かな友達のもとへ駈け込んでいけると信じて。

 さぁ、今日も闘おう。今の自分と、未来のために。
 さぁ、行こう。温かな光の中へ。
作品名: 作家名:飛鳥川 葵