小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

漢字一文字の旅  第一巻(第1編より第18編)

INDEX|60ページ/131ページ|

次のページ前のページ
 

九の一  【壺】


【壺】 、この字体、丸く腹がふくれ、口をすぼんだ「ツボ」の形だとか。
この【壺】という字、もう一つ漢字がある。 
それは中身が微妙に違う… 【壷】
印刷標準字体の「亞」タイプと、非印刷字体の「亜」タイプとなっている。

これって、どちらが正しいのだろうか?
調べると、どちらも正解だとか。
そんな【壺】、その中には「壺中(こちゆう)の天(てん)」と言う別天地があるとのこと。
そこへ潜り込めば、酒が一杯飲めて、この世の憂さが忘れられるとか。

昔、費長房(ひちようぼう)という役人がいた。
ある日、楼上から眺めていたら、薬売りの老人が店先にある壺の中に跳び込むのを見てしまった。
興味が湧き、帰ってきた老人に頼み、一緒に壺の中に入れてもらう。
するとその中は、立派な建物が建ち並び、美酒佳肴(びしゆかこう)が一杯ある別天地だった。

費長房は老人とともに、それはそれは楽しい思いをした…そうな。
行ってみた〜い!
ということで、近場を探してみた。

だが、そんな【壺】はどこにもない。
あるのは「骨壺」くらいなもの。
そんな【壺】に、もし飛び込んだら、閻魔大王の思う【壺】…ということになるのだ。

そして大王は嬉しそうに仰るだろう。
「間抜けが【壺】に嵌まりよった」と。