小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
マナーモード
マナーモード
novelistID. 29058
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

待ち焦れて

INDEX|2ページ/3ページ|

次のページ前のページ
 

待っている




何を待ってるの?
知りたい?
ええ、教えて。
おしえたいけどね、教えない。
そういうの、意地悪って云うんだよ
意地悪か。そうかも知れないね。
……ねえ、教えてよ。
何をくれる?
何がほしい?
そうねえ、時間がほしいな。
そんなの、難しいよ。
まあね。でも、ほしいなあ。
……ねえ、憶えてる?あの島。
ああ、あの島ね。忘れるわけがない。
愉しかったね。
愉しかった。
毎日天気が良かったし。
いい夏だったね。
魚がとれたね。
焼いて食べたね。
あのときの魚、きれいだったね。
泳いでいる姿がよかったな。
山にも登ったね。
疲れたけどね。
湧水があって……。
そうだった。あの水はおいしい水だった。
冷たくておいしかったわ。
少し甘みがあったね。
あんな水、ほかでは飲めないね。
ほかにはないね。
風も爽やかだったわ。
いい香りの風だったね。
哀しくなるくらいに、嬉しい風だったね。
いい風だった。
手紙を出すって、あの家の子が云ってたわね。
もうすぐ届くかも知れない。
今頃、可愛い仔猫が生まれてるね。
飛び跳ねて、遊んでいるだろう。
写真も送ってくれるって、云ってたよね。
そうだったね。
どんな色の子が生まれたか、愉しみよね。
何匹うまれたのかな。
みんなで可愛がっているでしょうね。
兄弟そろって猫が好きだって云ってたね。
ご両親も猫が好きなのよね。
そう、云っていたね。
新しい家も、できたのかしら?
できただろうね。
いいことずくめね、最近のあの家族は。
そうだね。だから、手紙を待ってるんだ。
家の写真と、猫の写真が同封されてるのね。
家族の写真もね。
いい夏だったね。
いい夏だったな。来年も連れてってね。
そうだね、来年もね。
さて、寝るか。
夢に現れそうだわ。
夢に見たいね。
いい夢を見たいわ。
いい夢にきまってるよ。
明日には、くるわね。
明日にはね、届くだろう。
作品名:待ち焦れて 作家名:マナーモード