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いまどき(現時)物語

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第5章  初仕事の合意の巻


高見沢は一日の仕事を終えてオフィスを飛び出した。

最近どうも仕事の調子がよろしくない。
難題課題を、それはそれなりにこなしてはいるが、イライラした日々が続いている。

その理由の一つは、毎日際限なく飛び込んで来る社内メール。
これらの処理をタイミング良くこなして行くのも仕事、されどここのところ辟易している。

常にメールは満杯状態に到達し、すぐにパンクしてしまう。
そのためか、最近未読メールであっても、如何に業務に支障なく削除して行くか、この匠の技の勘所を習得した。

それでも、
「どこのどいつがメールちゅうバカなものを発明したんだよ、ホント罪なヤッチャ!」
一言も二言も、こんな文句を言ってみたくなる。

「便利なのは確かにわかるよ、だがなあ、この世のサラリーマン全員が毎日メールでどうのこうのと、文通遊びで戯れているだけだ、何の付加価値も生んでいない、実際に手にするものづくりの実感はないし、もうアホくさ!」

そんな旧石器人タイプの不満を積もらせながら、日々が流れ過ぎ去って行っているだけ。
されど一日の仕事を終え、業務から解放されると、急に生気が呼び戻って来るから不思議だ。

今高見沢はまさにそんな状況にある。
自由な気分を取り戻し、夕暮れの町をプラプラと駅に向かって歩いている。
当然次なる事態は、命の蘇生ためか、身体がアルコールを要求して来る。

「ビールでも一杯引っ掛けて、帰るか」
高見沢の脳裏に、ホモサピエンスの本能的な欲求が湧き出て来る。
そんな解放されている時にだ。

ケイタイが容赦なく、内ポケットでビッビーと振動して来た。


作品名:いまどき(現時)物語 作家名:鮎風 遊