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無未河 大智/TTjr
無未河 大智/TTjr
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仮面ライダーW episode Dragoon

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第五話 Tの真実/懐かしきドーパント



「…お前は…?」
翔太郎は男に訊いた
「私は…いや、通り名は"ユートピア"」
「なん…だと…?」
翔太郎は驚いた
それを訊いた瞬間、あのときのことを思い出したからだ
あの時…それは…
フィリップ…いや、来人の姉、若菜がガイアインパクトの生贄にされそうになったとき
そして…フィリップが一度消えたときのことだ
あの時は、エクストリームとプリズムのツインマキシマムで倒せたような状態だった
しかし男が持っているのは…
「T3ガイアメモリ…」
男がメモリを出した瞬間、龍介には感覚で分かった
形は純正メモリの形
端子は無論、赤色
「お前…」
「私はリクレイムの幹部だ。こんなものくらい、持ってても当然だ」
そしてユートピアはボタンを押した
『Utopia』
さらにユートピアは何かを出した
「あれは…!」
ガイアドライバー
そう、園崎家の人間や、財団Xの加頭が使っていたものと同じものだ
「いくらT3で精錬されているとはいえ、もとがゴールドメモリなら危険性に変わりは無い。だからこれを使う」
そしてドライバーを腰につける
そこにメモリを挿す
変身が完了する
「さて、やろうか」
Wはエクストリームメモリを呼び出し、それを装填する
『Xtreme』
そして変身を完了する
「「プリズムビッカー」」
その掛け声とともにクリスタルサーバーから、最強と謳われる矛と盾を出す
『Prism』
プリズムメモリを挿し、剣を抜く
その剣で切りかかる
案の定その攻撃はユートピアの持つステッキのようなもので触れる前に押さえられる
そしてはじかれる
「…ユートピアのメモリの力は人の希望の力を吸い取り、自分の力の糧とする」
龍介は静かに分析する
「つまり、それさえ無力化できれば…」
そして…僕は…
刹那、龍介は走った
そして勢いに乗せてパンチを繰り出す
無論はじかれる
そして顔に手を当てられる
それすなわち…
「龍介!!」
希望の力を吸われること
その予想は裏切らなかった
しかし
「力が…思うように吸えない…?」
それが表すこと…
すなわち
「僕は精神感応タイプの攻撃への耐性があるんでねぇ。しかも、照井よりも強い」
だから力が吸えない
「くぅ…ならば!」
物理的にやるまで!
そしてユートピアは龍介に襲い掛かる
しかし
それはあるものによって阻まれる
「!?ガイアメモリ!?」
そう
形は純正
端子は赤
色は黒
窓にはXの意表
そう
「エクストリーム!!」
そのメモリは、龍介の懐から出てきた
このメモリはシュラウドから切り札として託されたもの
『Xtreme』
ボタンを押した瞬間、ドライバーから強制的にドラグーンメモリが抜かれ、エクストリームメモリに吸収された
そのメモリをドライバーに挿す
そして展開
直後、ドラグーンの中心から三つに分かれ、クリスタルサーバーが現出する
「プリズムビッカー!!」
そしてクリスタルサーバーからプリズムビッカーが現れる
その色はWのものよりややくすんでいる
『Prism』
メモリも同じ
違うのはT3であることのみ
これもシュラウドに託されたものだ
それをプリズムビッカーに挿す
そして盾から剣を抜く
「行くぜ!」
そして切りかかる
案の定はじかれる
しかし、その隙に腹部に蹴りを入れる
そして吹っ飛ぶ
さらに反撃の隙を与えず切り込む
そして黄金の鎧に傷がつく
今度はWと共に挟撃を加える
またも黄金の鎧に傷がつく
「さて、やるか」
龍介はシールドに剣を収める
そしてドライバーのメモリから中に収容してあるメモリを出す
それを表から見て左上のマキシマムスロットに挿入する
『Dragoon MaximumDrive』
今度は赤いメモリを出し、それを左下のマキシマムスロットに収める
『Phoenix MaximumDrive』
次は水色のメモリを出し、今度は右下に挿入する
『Freeze MaximumDrive』
最後に黄色い、先ほど作ったばかりのメモリを挿す
『Thunder MaximumDrive』
そして最後にビッカーシールドの中心にあるレバーを引く
すると4色の光弾がユートピアを捉え、飛ぶ
そして剣を抜く
その剣は4色の光弾をまとう
「はああああぁぁぁぁぁ!!!」
そしてプリズムソードを構える
「ビッカーチャージブレイク!」
切り裂く
そして盛大な爆発が起こる
メモリは排出され、ブレイクする
「…なかなか、やるな…」
男はそういった
「だが、一つだけ…忠告しておく」
男は苦しそうにしていた
だが続けた
「…ほ、他の…幹部たちや…ボスは」
「…なんだよ…」
翔太郎は訝しそうに訊く
「…彼らの持つメモリは…私やブレイブとは…一線をかしている」
それ翔太郎は言葉を失ったが、龍介とフィリップは少しも動揺しなかった
「…それで?」
「…ああ。彼らは…」
刹那、男が何かを言いかけたが、全身を生体コネクタに侵食され、砂塵となって消えた
おそらく、ユートピアのメモリの力が強すぎたのだろう
いくらドライバーがフィルターの能力があったとしても、ライダー用に精錬されてなければ、毒性は直(じか)に伝わる
それだけユートピア・・・もといゴールドメモリは危険なのだ
ゆえに園崎家は、ゴールドメモリの流通をしていなかった
「…一体…何が言いたかったんだ…?」

また幹部を倒した
結局、俺たちは何も出来ず仕舞いだ
少しでも…龍介の力になりたい…
だが、T1メモリしか持ち得ない俺たちじゃ…
どうしても太刀打ちできない…
一体…どうしたものか…
しかし、いまは俺たちにやれることをやればいい
さて、気になるのはあの男が言っていたことだ
あの言葉からして、他にも幹部はいる
そのことは想像に難くない
しかし…
このままでいいものか…
このまま龍介に頼りっきりでも…
しかし現状、T3メモリへの対抗手段が龍介しかないのは事実だ
だから…
今は龍介に頼るしかない

そこまでタイプライターで打ち終え、翔太郎は一息ついた
そしてコーヒーをすする
「…翔太郎…」
「…なんだ?」
「お前たちに…渡したいものがある」
その手元には、白い箱があった
「…なんだ、それ」
龍介はその箱をあけて見せた
そこには…
「!!?」
ガイアメモリ
端子が赤い
T3ガイアメモリだ
数は9本
内容は…
サイクロン
ジョーカー
ヒート
メタル
ルナ
トリガー
ファング
エクストリーム
プリズム
ちなみにエクストリームメモリのみ、変形可能のものだ
つまり、ファングメモリはメモリのみのもの
「あー…これが無いと…いろいろ不便だろ…?」
ここまで用意がいいとは…
翔太郎は、この厚意を受け取ると同時に、舌を巻いた