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無未河 大智/TTjr
無未河 大智/TTjr
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仮面ライダーW episode Dragoon

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第三話 Dの新参者/奇跡のトリプルマキシマム



「行くぜ…!」
翔太郎はサイクロンの力を活かして相手にキックの連打を叩き込む
しかし相手は長い剣を携えている
それを振り回してきた
「おおっと、危ねぇな」
翔太郎はとっさに2本のメモリを出す
『Heat』
『Metal』
そしてドライバーに挿入し、変身する
そう、ヒートメタルに
背中に出てきたメタルシャフトを取り出し、長くする
「うぉりゃ!」
相手の剣にメタルシャフトで応戦する
「ま、炎か。冒険してみるのもアリかな」
『Freeze』
また新たなメモリを出す
これも端子は赤だ
「フリーズメモリ…そうか、氷結の記憶か」
フィリップは興味深そうに分析する
「さーて、行くぜ!!」
龍介は、冷気をまとったパンチを繰り出す
「ふん、効かねぇな」
「じゃあ、こうすればどう?」
またパンチを繰り出す
…先ほどよりも強い冷気をまとって
「何!?」
見る見るうちにドーパントは凍っていく
「どんなに強い炎でも、それより強い冷気の前では、炎さえも凍りつく」
龍介は、諭すように言った
そしてもう一つ、強いパンチでドーパントを吹っ飛ばす
ドーパントは、壁に張り付き、凍て付いた
「ぐぬぬ…」
「いまだ!!」
翔太郎は、ドライバーのメモリをサイクロンとジョーカーに変える
そしてジョーカーメモリを抜き、マキシマムスロットにメモリを挿す
『Joker MaximumDrive』
直後、大きな風が起こり、Wの体は空に飛び上がる
「「はあぁぁぁ!!!」」
そしてある程度飛び上がったところでWの足がドーパントを向く
「「ジョーカーエクストリーム!!」」
Wはドーパントに向い、下降する
途中で体のちょうど半分から二つに分かれる
そして少しずれて、そのままキックを食らわせる
直後に盛大な爆発が起こる
そして栗本章は素顔を現せた
しかし…
「何!?」
メモリブレイクがされていなかった
「何故だ!!!」
「それは、このメモリが、T3ガイアメモリだからさ」
「何だと…?」
しかし、そのメモリを見てみると端子は赤色だった
しかもそのメモリは、ライダーの持つ純正メモリと同一の形状をしている
「なぜ、お前が持っている?」
龍介は栗本章に訊いた
「それは、私がリクレイムの幹部だからさ。幹部となればT3ガイアメモリを与えられる」
「じゃあ、そのT3ガイアメモリはどこで手に入れた?」
「それはなぁ、財団Xから奪ってきたのだよ」
「財団XもT3ガイアメモリの製造に成功したのか…」
しかし、それはだいぶ前のことだ
いくら龍介でも、財団Xがガイアメモリから手を引いたことくらい知ってる
「用は終わりか?なら…」
『Brave』
そして栗本章はブレイブ・ドーパントに変身した
「はあ!!」
抜刀した剣で切りかかる
そしてとっさに翔太郎はメタルメモリを挿入し、サイクロンメタルとなり、メタルシャフトで受け止める
「普通のマキシマムじゃ、メモリブレイクができない…」
「龍介、何か方法は有るかい?」
龍介はしばらく考え込んだ
そして数瞬の後、口を開く
「…ああ、あるにはある。でも、まだだめだ…。暴走するかもしれん…」
刹那、重い沈黙が走る
「でも、それはT1でやったときのことだ。いまの…僕の今持つメモリなら…!」
「まあ、なんでもいい。とりあえず今は押さえる!!」
瞬間、翔太郎は黄色いメモリを取り出す
『Luna』
そしてサイクロンメモリを抜き、ルナメモリに変える
そして展開
メタルシャフトを鞭のように扱う
「なんだ、これ…?」
メタルシャフトに打ち付けられながら、ドーパントは問う
「お前が知ることじゃねぇよ!」
そして、懇親の力を込め打ち付ける
「…しゃーねぇ!!」
刹那、龍介はドラグーンに戻す
「翔太郎、ちょっと準備が要る。時間稼ぎ頼む」
翔太郎は仮面の中で笑みを浮かべた
それは龍介には見えた…ような気がした
「分かった」
直後、龍介は背中から何かを取り出した
ドラグーンマグナムだ
大きさは50cm程度
銃身は直方体の形をしており、そこにグリップをつけたような形をしており、3つの銃口がある
そしてこの武器の最大の特徴は、マキシマムスロットが3つあること
銃身上部のグリップ側、銃口側
そして、銃身下部だ
ちなみに、マキシマムスロットにメモリを挿す方法は次のとおりだ
まず、銃身上部グリップ側と銃身側
これは上に引き出すと、スロットが基部で回転し斜めにスライドしてでてくる
そこにメモリを挿す
そして銃身下部
基本的に上の2つと同じだが、違うのは下に引き出すことである
余談だが、銃口が数はマキシマムスロットの数、そしてそこに挿すメモリの数を表している
「やれそうな気がするときはやれる!」
気合をいれ、メモリを出す
そのメモリを銃身下部のスロットに挿入する
『Freeze MaximumDrive』
そしてもう一本出す
それは銃身上部銃口側に挿入する
『Phoenix MaximumDrive』
今度はドライバーからメモリを抜く
それは銃身上部グリップ側に挿入する
『Dragoon MaximumDrive』
そして龍介は銃口にパワーを集中させる
「…まだかぁ…龍介ぇ…」
いつの間にかWはヒートメタルになっていた
「もうちょいだ!」
刹那、翔太郎はメタルシャフトで壁にドーパントをたたきつける
「ぐふぅ…」
ドーパントは大きな音を立て、壁にめり込んだ
「行くぜ…」
龍介はパワーが限界までたまったことを悟った
そして大きく息を吸った
「ドラグーン・トリプルマキシマム!!!!!」
そしてトリガーを絞り、たまったパワーを開放した
そのパワーは大きな光弾となり、ドーパントに向ってまっすぐ飛んでいった
「ぐおう……」
そして盛大な爆発を上げた
そしてメモリは使用者の体内から排出されブレイクした
「…これが…トリプルマキシマム…」
翔太郎は感嘆の声を上げた

また一つ、事件は解決した
まさか、風麺が二度も襲われるとは思わなかった
まあ、風麺のマスターも、そこまで気にしていないような気がしたのだが…
ともあれ、リクレイムとはどんな組織なのだろうか…
サンタちゃんはミュージアムを継ぐものって言ってたけど…
とりあえず、調べてみる必要はありそうだ
街を泣かせる奴等なら、なおさら…な
とにかく一ついえることは、龍介の存在が大きなものだと言うことだ
敵の幹部はT3ガイアメモリという、今までのマキシマムではメモリブレイクできない、あのときのT2メモリよりも強力なメモリを持っている
それに対抗する手段は、同じく龍介のT3メモリしか今は無い
ただ、頼り切ると言うことはできないが…
しかし、これだけが対抗できる手段と言うのは紛れも無い事実だ
これからも頑張ってもらわないといけない

そこまでタイプライターで打ち終えたところで、翔太郎は手を止めた
「…なあ、龍介…」
「なんだ?」
「T3ガイアメモリって…」
「あぁ〜、それは追々話すよ」
「…そうか…」
「でも、これだけは言っておく」
龍介は真剣そうな面持ちをしていた
「…なんだよ」
「…僕は…」
そして龍介は思いもよらぬ一言を放った
「僕は…この世で最後の…ガイアメモリの製造ができる人間だ…」