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ああ、今日の一日が過ぎていく。

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ジリジリと人類を痛めつける日差しが降り注ぐ、夏の午後。俺は必死に眠気と闘っていた。
「ウァー……暑い!! 眠い……けど寝るな、俺。まだ授業が……」
俺が睡魔に負けそうになったその時、俺の耳にこの暑さにも負けない奴が、軽快な音楽と共にやってきた。
「たたたた、太陽。楽しくいたいよう! ビタビタしたらミミンするよ!」
 どうしてそんなに機嫌がいいんだか……。
「なぁ、蘭。お前、なんでそんなに機嫌がいいんだ?」
「え? それはぁ……月が暑さと眠気のせいで今にも倒れそうなほど、へばってるから」
 ……笑顔が黒いぞ!
 しかし、あの軽快な歌はどこかで聞いたことあるぞ。はて、一体どこだったか……。
「ああ、CMの歌か」
「え?」
「どっかで聞いたなぁ~と思って。思い出した」
 蘭と会話を始めたせいか目が覚めてきた。
「あれってさ“ビタビタしたらミミンするよ”ってところ、ビタミンから来てるよな、絶対」
「……月、お前どうした?」
 いつからいたのか、
「さっきからいた、がな」
 楓が俺を心配し始めた。
「なんでさ」
 すると、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしたまま蘭は答えた。
「いや、俺はビタビタとミミンって擬音語かと思ってたよ」
「俺は特に何も考えていなかったが、蘭と同じだな」
 三人の間を沈黙が流れる「つまり、だ。おまいらは俺っちの事をホッントーにアホだと思ってるんだな。それで楓は俺のことを心配したのか。いや、これはあくまでも推測だ。こいつらに限ってそんなことを考えるはずはない!」俺は沈黙が流れた一瞬でこんなことを考えた。でも、一応確認。
「って、俺のことをなんだと思ってるんだ!!」
一瞬の沈黙。
「「アホ」」
 ああ。今日もこうやって一日が過ぎていく。


「つーか、お前らが分かんなかったことに気付くなんて……俺ってすごくね!?」
「「お前って、ホントーにアホだな」」
「な、なんでだよ!!」