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剣道部と風に揺れる相思花

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5章 二つのタイムリミット


翌日、7時10分にコンビニに着き、昼ごはん(軽食)を買ったりしてるうちに
迅、細谷、小西と来て、25分になってしまった。
タイムリミットまであと5分。頭上から降り注ぐ日光は殺人的に厳しい。
「ねぇ。コンビニの中入って涼もうよ。」
いくらなんでも、もう耐えられない。うちわなんかじゃ耐えられんわ。
「あぁ。そうだな。試合前にバテたら意味ない。」
さっすが迅。気が合うねぇ。
「だな。ついでにスポドリ買お。」
小西もかッ。キタ―!
その時、迅口パクであたしに細谷にバレないように、こういってきた
【まーくん、いじろうぜ!】
あたしも口パクで返す。
【OK!任せて。】
すると案の定細谷も、
「おぉ。そーだなぁ。」
そこはすかさず、いつものボケを。
「え?細谷が。なんで。」
迅がにっこり笑う。そして
「そーだよ。まー君は荷物監視係だろ。」
「はぁ。ってオイ!なんだよそれッ。」
「細谷よろしくね。」
「先輩も来るかもしれないし。」
うちわを満面の笑みで渡す。
そして細谷はうちわを抱き締め大きく息を吸い、
「なーんでだぁ~ッ。」
と叫んだ。まぁ、顔が笑ってるけど。私達は、自動ドアの向こうへ。
迅は後ろ手に手を振っていた。
後5分、生きるんだッ。細谷。
ちなみに5分間の間に私達はアイスを食べた。ガ○ガ○くんはやっぱりうまい。
結局、5分間の間に悠斗も、山神先輩も来る事はなかった。
「うぅ~外でなくちゃねぇ。」
オバハンくさい言い方なのは、自分が知っている。
はっきり言って外出たくねぇ。コンビニの中では冷房も、マンガもあるのに…。
「ま、行くかぁ。」
迅も相当嫌そうな顔してる。小西も同じく。
仕方なく先頭切ってあたしが自動ドアへ挑む!
ウィーーン。自動ドアが開くとともに、暑く、乾いた風が吹き付けてくる。
耐えて一歩前へ。また一歩。とにかく暑い。地球温暖化とはこの事じゃ・・・。
「よし。いざ、勝負。」
我ながら頭おかしくなったかも。目の前に体育座りをした茶色い幻覚が。
無視をして防具を持つ。
「迅、小西、行こう。」
「おー」
「おう」
いいお返事で。
「そー言えば、まーくんは。」
あちゃぁ、忘れとったわい。
「おーい。細谷、何処にいるんだ。」
「まーくん。もしかして流されたのかなぁ。トイレに。」
小西も、迅もまともに探す気はないらしい。すると背後から、途轍もなく低い声が。
「お、俺此処に・・・いる。」
沈黙。後、爆笑。爆笑とはいえ、ちゃんと水分はあげた