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みっふー♪
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novelistID. 21864
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かぐたん&ぱっつんのやみなべ★よろず帳

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「――なんでオ……、ワタシがおねーさま候補に入ってないのよッ!」
じむしょの机をバンと叩いて、ロンゲのろんぐすりっとボディコン才力マが喚いた。
「……。」
さっちんのハライタ薬(私がもらったやつの余り)が効いたらしく、峠を越して持ち直した銀ちゃんは机にどっかと脚を乗せたいつものおーへー・リラックススタイルで耳クソかっぽじっている。
「――、」
フッと指先を吹いて銀ちゃんが言った、
「知らねぇよ、だってオマエじっさいオッサンじゃん、」
「そぉいう問題じゃないでしょっ!」
――ダン! 才力マがまた机に拳を打ち付けた。ツヤツヤリップグロスで暑苦しく詰め寄る才力マ、つかツケマの位置変じゃね? 銀ちゃんは心底めーわくそうに顔を背けた。まるで意に介さぬ風で、才力マはいっちょまえに演説をぶった、
「……参加表明している人間を何ら審査を行うことなくがっつりスルー対象とするのは何故か、納得のいく答えを頂きたいっ!」
「だからー、せんしょくたい的に資格がないから」
ソファですこんぶチップスをかじっていた私は、横からぼそりと意見した、「……ってあ、さんかく出たアル、」
♪ひゅー、私はこのところ上達著しい口笛をすこぶる上機嫌にカマした。すこんぶチップスは基本四角形なんだけど、たまにアクチュアリー……、じゃないや、んっと〜、……さぷらいず!だ、サプライズ&後頭部とかガチ殴られるとOUCH!ってなるやつ……、違う! それは鈍器! つまりはびっくり&ラッキー♪クッキー♪アッキーにゃ☆的な感じで二等辺三角チップが入っているのだ。以上、すこんぶチップスまめしちき★でしたぁっ☆☆
「――ひっ、ヒドいわあんまりよっ……!」
自分の存在は関心度合いですこんぶチップにも劣るのだ、らしからぬ察しを見せたのが運の尽き、顔を覆って才力マはわぁと泣き崩れた。傍らの着ぐるみがそっと背中をヨシヨシしてやる。……なるほど麗しいコンビ愛ではある、チップスぱりぱり私は唸った、――が、それはまた別の話。
「なんでよッ、そうっ、いっつもそうッ! なんでそやってみんなアタシを無視すんのッ」
――いつだっていっしょーけんめいやってんのにィィ、陰気にしくしくやり続ける才力マの姿に、やれやれ、銀ちゃんが肩を竦めた。
「そりゃオマエがド厚かましくてデムパでKYだからだろ、」
――何も昨日今日突然ハブられ始めたワケじゃねーんだ、なーほらガキの頃からかくれんぼの隠れるほーだけは異様にトクイだったじゃん、だからいちいちキニスンナ、フォローにも何にもなってないことを銀ちゃんは平然と言ってのけた。
(……。)
何だかねー、すこんぶチップスをかじりながら私は思った。
お互い無駄に敵ばっか作ってトモダチ少ないクセに、それとも敢えてのスパルタ&顰蹙行為で希少な友情タグの確認作業をし合っているのか。新歓ハイクでまうんとフジ登っておにぎり回収しきれないほどトモダチだらけの私には、哀しい大人の哀しい事情はわからない。
うぉーたーぷるーふをいいことに、才力マはわんわん泣いている。せっかく昼寝していたサダちゃんも、途中からイラチ気味にワンワン鳴き声をかぶせてきた。もはや何でもアリの着ぐるみは口から念波のようなものを出して反響を増幅させた。
「……!」
私は堪らず耳を覆った。――耐えられない騒々しさだ、頭の中が何重にも跳ね返ってぅわんぅわんする、かろうじて片目を上げると銀ちゃんは元々の半眼を完全に糸目にし、茶碗を拝む仕草で外界とのシャットアウトを試みていた。
「……どーしたんですか、」
そのときだった。奥の部屋からよたよたと壁伝いにぱっつんが起き上がってきた。
「ぱっつん!」
私はすこんぶチップスの袋を放り出し、よろめきかけたぱっつんの身体を支えた。肩を貸してソファに腰掛けさせてやる。
「……ありがとう、」
ダラダラの前髪に隠れた眼鏡の奥の目を細めて、ぱっつんが弱々しく微笑んだ。
「!」
――ううっ! その姿があまりに不憫で直視に耐えなくて、転がるように自席に戻った私は鼻の付け根がすんすんきゅんきゅんすんのをひっしに堪え、残りのすこんぶチップスをがむしゃらに口に運び続けた。
「……きゅうううん、」
殺気立っていたサダちゃんが尾を垂れ、寄り添うようにぱっつんの足元に寝そべった。さんざ喚き散らしていた才力マと気ぐるみもさすがにおとなしくなった。
「……」
サダちゃんの毛並みを優しく撫ぜながらぱっつんが言った。
「木圭さん、何かに混ざりたがっていたんでしょう? いいじゃないですか混ぜてあげれば」
――仲間外れはかわいそうですよ、ゆっくりと顔を上げたぱっつんが何とも言えない儚さでうっすら笑みをみせた。
「……シンパチくんっ!」
と、才力マがものすごい勢いで移動してきてぱっつんの手を握った。「そうよこの手があったのよッ!」
アイラインがっつりの才力マの目が急に生き生き輝き始めた。――アイヤー、私はロクでもない予感しかしなかった。