鬼殺し 破
最終決戦
~つかの間の幸福~
「この後はお前らも分かるように、俺達は攘夷戦争に出て、負けた。」
「俺は、お前らも嫌いだが、一番幕府が嫌いだ。」
「俺も高杉と一緒だ。だが、銀時に池田屋の時にこの国の大切さを教わった」
目を赤くした神楽が
「そんな事があったなんて・・・知らなかったアル。」
「高杉と桂がテロリストになった理由分かりますぜぃ・・・もし俺の姉上が幕府にやられたら俺も幕府 を恨みまさぁ。」
神楽と同じく、目を赤くした沖田が言った。
「しかし、そんな事実があったとは・・・そんな理由があったのならお前らを攘夷志士と言って
捕まえない。だが、桂は爆弾魔だし、高杉は、人を斬りまくっているからなぁ・・・」
「「え~!!!」」
「土方、俺は最近何もやってないぞ。」
「俺もだぜぇ」
「え~!!!じゃ無いでしょ!」
その時、
「ごほッごほッ・・・」
銀時が、苦しそうに咳き込み、血を吐いていた。
『銀ちゃん!/銀さん!/旦那!/銀時!/万事屋!』
新八たちは銀時に近づいた。しかし、
「おまえらぁ・・・近づく・・・な!」
薬のせいで、銀時の声は掠れ、力なく聞こえた。
それに、息も荒かった。
銀時の言葉に新八と神楽が
「嫌ネ!ずっと銀ちゃんの傍にいるアルね!」
「そうです!僕達はずっと・・・銀さんの傍に居ますから!」
2人の言葉に銀時が薄く笑いながら
「あり・・・がとう・・・な」
新八、神楽、真選組の三人、桂、高杉も笑顔で頷いた。
しかし、
「・・・うあっ!ごほッごほッ!ぐあぁ!」
激しく咳き込み・・・大量の血を吐いた。
『銀ちゃん!/銀さん!/旦那!/銀時!/万事屋!』
新八たちは、叫んだ。
「やべぇ・・・もう・・・限界っ・・・だぁ・・・お前ら・・・急いで・・・逃げろ・・・」
銀時は、血を吐きながらも言った
「嫌です!僕達は・・・」
「いいから・・・逃げろっっっ!!!」
銀時は大声で叫び、全員唖然とした。
「やべぇえんだ・・・俺は・・・俺は・・・間違いなく・・・お前等をやってしまうかもしれねえ」
銀時に一筋の涙が伝った。
「誰も・・・誰も・・・失いたくねぇんだ・・・だから・・・逃げてくれ・・・」
「その必要はありませんよ。」
全員、声がした方を見た
そこには
「お前はっ・・・天道衆副長斗卿・・・!」
天道衆副長、斗卿がいた・・・
「何しに来たアルか!」
神楽は、銀時の前に立ち塞がった
「白夜叉を迎えに来ましたよ。」
『?!』
「素直にこっちに渡してもらえませんかねぇ。渡してくれないというのなら・・・
斬りますよ?」
「馬鹿言うなヨ・・・」
神楽は、斗卿を睨みながら言った。
「渡せといわれて、簡単に渡すわけにはいかないアル!
銀ちゃんは私たちの大切な家族アル!!銀ちゃん連れて行こうとするなら・・・
こっちも容赦しないネ!」
そして、新八、近藤、土方、山崎、高杉、桂も
神楽の横に立ち、静かに刀を鞘から抜き、構えた。