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言葉

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僕はよく言葉の意味について考えます。
それは小難しい意味ではなく、単純にひとつの言葉の持つ意味についてです。
何故そんなことを考えるのかと言うと、疑ってかかってしまうからです。
本当にその言葉はその意味で使っていいものなのか、勘違いはしていないかと真剣に考え込んでしまうのです。





なんだか小学生の作文のような始まりになってしまいました。
でもそうなってしまうくらい、僕は僕の言葉に自信がありません。
どれくらい自信がないかと言うと
『自分はボキャブラリーが少ない』
この一言を言いたいと思っても、ボキャブラリーという言葉の意味に自信がありません。
まずそれを調べるところから始めなければ文章を打つことができません。
そしてボキャブラリー=語彙、という意味だとわかってもそれを言葉のレパートリーが少ない、と言う意味で使っても大丈夫なのか。
そもそも、レパートリーってなんだ?となってしまいます。
そんな事をたくさん考え何度も何度も調べます。
今も何度も何度も調べました。
どうやらこの『自分はボキャブラリーが少ない』という一文は、僕の言いたい事を同じ意味だったようです。
ああ、よかった。これでやっと一文打てた。
こんな作業を、何度も何度も繰り返しながら文章を組み立てていきます。
そうしているうちに、今度は自分の言いたいことはなんだったのかがわからなくなります。
それを考えながら、そして言葉の意味を調べながら文章を打っていきます。
そうして結局、僕は自分が何を書きたかったのか忘れてしまいます。






だから僕は文章を書く事は大好きなのに、見られるのが怖いのです。







・・・言ったそばから書きたかった事と違うことになってしまいました。
話を戻しましょう。
今日話したい事は言葉の意味について考える、ということでした。
言葉の意味、それは言葉の核となる部分です。
元々はこの核しかないところに、様々な形の記号をあてて言葉になる。
今度はこの言葉に他の言葉をつけ、熟語という違った意味の言葉に変えていく。
違った意味になった言葉たちを並べ、文章にしていく。
そしてそれを声やペン、キーボードなどを使って誰かに伝わるように見聞き出来る何かに変える。
これだけの作業を人はやってのけ、当たり前のように生活しています。
これは、僕にとっては物凄いことです。
先程も書いたように、僕は自分の使う言葉に自信がありません。
作業の途中で核がないことに気付いてしまうからです。
核がなければ言葉は出来ない。
言葉がなければ、熟語はできません。もちろんその先の、文章にもなりません。
そう思うととたんに口や手が動きを止めてしまうのです。
こんな話をすると、人は覚えればいいじゃないかと言います。
ですが覚えてもダメなのです。
他に意味があるんじゃないか、知らないだけなんじゃないのか。そもそもこんな言葉は存在しているのか。
・・・と、このように疑ってかかってしまうのです。







だから僕は考えます。
思い出しても疑うだけなら、考えた方がいい。そう思って考えます。
基本的には考えても何も出てきません。ネットで調べた方が何倍も早いです。
ただ時たま、予想以上の何かが生まれて翼を広げ、飛び出してくる事があります。
それが僕の文章の元になります。
飛び出した何かはうまく捕まらず飛び去ってしまい、何かが落としていったわずかな羽で必死に文章を書こうとする事もありますが大概は失敗してしまいます。
ですがどうやら今日は捕獲に成功したようです。






僕はよく言葉の意味について考えます。
そして疑い、調べ、人を羨み、また疑い、考え、そうやって何かが飛び出してくるのを待ちます。
飛び出してきた何かを必死で捕まえにかかり、失敗してまた考える。
うまくいったらいったで、他人から見た僕の何かはどう映るのかわからず・・また考え。





結局、僕はこんな風だから言葉を使うのが大好きで仕方ないのに、見られるのがたまらなく怖いのです
作品名:言葉 作家名:さかな