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それでもキミを愛してる

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哲也が悠子と結婚して3年たった。

ひとり娘の彩香は1歳半。可愛い盛りだ。
美しい妻と可愛い娘に囲まれて哲也は幸せだ。

そう――一、一応幸せというのか。

4年前、悠子とは同じ会社の同僚として知り合い1年の交際の後に結婚した。
美人で明るくて哲也の好みにぴったり。飲み会のときに意気投合して二人でデートするようになった。
女性に関しては純情な哲也は一気に恋に落ちて、悠子にのめりこんだ。

純真で悠子一筋の哲也に対して、彼女は恋多き女だった。
会社の他の男性とも付き合いがあった。
いわば二人を両天秤にかけていたのだ。

彼氏とけんかすると哲也の元に泣きこんできて、哲也に飽きると元彼のところに戻っていく。二人の男の間をふらふらとしていた。
恋に関しては奔放というよりルーズな悠子に対して、それでも哲也は誠実な愛を注いだ。

会社の同僚たちの間でそれは直ぐウワサにひろまった。
何であんな尻軽女がいいのか?
みんなの嘲笑が聴こえるようだった。

しかし、哲也はひるまなかった。
何故といわれても理由は自分でもわからない。
悠子の中に一片でも誠意があればそれを受け止めたい。

悠子と交際を始めて数ヵ月後、哲也の母親が急逝した。
脳出血であっというまの死だった。
まだ58歳になったばかりなのに。 この母親とは哲也は話の合う仲の良い親子だった。彼の誠実で純粋な心は母親譲りかもしれない。

なんとそのとき、悠子が哲也を励まし献身的に支えてくれた。
通夜、葬儀ともずっと身近にいてくれて何かと気遣いして、落胆している父親を励ましてくれたのだ。

哲也は感激した。
オレの結婚相手は彼女しかいない。
彼女はとても素晴らしい人なんだ。

そう、唯一つ男癖が悪い点をのぞけば……。

そうして二人の結婚生活が始まって3年。
その間も必ずしも平穏無事というわけではなかった。
哲也の目を盗んで悠子が他の男と逢っていることは気づいていたが知らぬふりを装った。

だって彼女はオレにとって必要な女なんだから。
今はまだオレの愛が見えていないんだ。
オレの愛……それは永久に彼女には見えないのかもしれない。
それでもいい、オレは彼女が好きなんだ。

一人娘の彩香が生まれて悠子は少し落ち着いたようだった。
母親らしい表情で母乳を与えている姿を見て哲也はほっとした。
作品名:それでもキミを愛してる 作家名:haruka