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無題Ⅰ~異形と地下遺跡の街~

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「んで、あの「ゲーム」になンの意味があるのか、だったか?」
「あぁ」

食べ終わって満足したのか、ヴェクサは先ほど鬨が聞いた質問を掘りかえす。
「誰も殺さずに殺人ゲーム、なんて、最初は冗談かなんかだと思ってた」
「だろうな」

そう言って、ヴェクサは苦笑いを浮かべる。
「だから殺さないために銃弾をゴム製にして刀を鞘のまま振り回した」
「あぁ、あれには驚いた。まさか本当にルール守ってくるやつがいるなんて思わなかったからな」
「それがルールなんじゃないのか?」

鬨が眉をひそめながら聞き返す。

「そうだ。だけど今までそのルールを最後まで守ったやつは、一人もいねぇからな」
「・・・どういうことだ」
「いや?ただ、この時代にそんなルール守るようなお人好しは居ないってことさ。もちろンそンな奴ら「不合格」だがな」

そう言って笑うヴェクサとは対照的に、鬨はにこりともせずに未だ不満顔だった。

「…なぁ、俺にはいまいち理解できないんだが」
「ン?なんだ?」
「なぜ殺されるかもしれないというリスクを背負ってまでこの「ゲーム」をしている?」
「・・・意外と鋭いな」
「意外は余計だ」

それに、普通は疑問に思うだろう。
そう思った鬨だったが、考えただけで、そのことは心の中で呟いておいた。