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みっふー♪
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かぐたんのぷちぷち☆ふぁんたじぃ劇場Q2

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【ひみつのぽえむのーと☆篇】



いつも通りに、ちょい盛りでダラダラモードの昼下がりだった。
サダちゃんは私の足元でとっくにおねむだ。私ののーみそもだいぶイイかんじにぐだーっととろけてきてはいたのだが、今日は朝から気持ちよく二度寝してしまったので、いまいち本格的に眠くない。
銀ちゃんは向かいのソファでブコフの百均コーナーでゲットしてきたと思しき『男の真価は四十代から』的なけいもうしょを貪るように斜め読みしていた。あと十年、どーにか今まで通りダラける口実を必死こいて模索しているものと思われる。そういう意味じゃ前向きなんだか後ろ向きなんだか。
――っくしゃん!
サダちゃんがくしゃみした。鼻の頭を撫でてやると鼻息がスピスピして、ぺろんと舌出して口の周りモゴモゴふがふがしてまた寝に入る。垂れたヨダレを毛皮でふきふきしながら、
「ねー銀ちゃん」
「あー?」
体裁ばかし彼が生返事を寄越す。半分寝ぼけた緩さに任せて私はそれを聞いてみた。
「銀ちゃんの初ちゅーっていつある」
「――、」
銀ちゃんが思きし吹いた。そのままけーはつ本に天パ突っ込んでゲヘゲヘむせる。
「ねーってばー、」
あくまで場の弛みは保たせつつ、私は好奇心の手綱を引いた。――だってお年頃なんだもーん、どうしても、いざとなったらアホっぽくダダっ子こいてみせりゃいいのだ、それでだいたい中和される。
「……こっ、ンなの個人情報保護法だよッ」
銀ちゃんがテーブル叩いて身を乗り出した。――ヨシ我ながらうまい切り返しだ、悦に入ってんのがミエミエのドヤ顔がじゃっかんウザいが、こっちだって別に本気で具体的な数値を求めているんじゃない、ただの確認作業にすぎないわけで。
「……、」
――やれやれ、肩を竦めて私は大仰な息をつく。啓発本を盾に銀ちゃんがやや身構える。だーからおっちゃん自意識かじょーだってーの。
「まっ、こんなロクデナシでもヒト好きになれたんだから、私もきっとダイジョブね!」
「はっ、はぁぁ?」
私がニャハハと笑ってみせたのに、銀ちゃんが全開でしかめっ面になる。が、そっから急に反転攻勢、ニヤリと底意地の悪い笑みを浮かべて、
「なんだオマエ、食いモン以外に考えるコトあんのかよ、」
「……。」
ズボラなアラサーおっさんにいまさらデリカシーなんざ期待しないが、ぶちレモンも弾けるろーてぃーん☆を捕まえてさすがに少々カチンとくる。
「人間、衣食足りてラヴを知るアル」
ここぞとばかり、私はエスプリあふれる格言を持ち出した。
「はっ?」
のーみそすぽーつ新聞のおっさんが呆気に取られた顔をする。私はヤツに諭してやった。
「てゆーか、恋したらまず胸がいっぱいになってついでにおなかもいっぱいになってゴハン食べなくてもヘーキね!」
「……」
私に向けて半眼の冷たい視線をくれたまま、ヤツが天パをボリボリ掻いた。……ちょっとー、何このおっさんー、本気で呆れてんじゃねーよユーモア解せよー、私は憤懣やるせない。
「――けどな、」
と、死んだサカナの目で遥か故郷の海を思い返すように銀ちゃんが言った。
「どんだけ好きになったって、ハラが減るときゃ減るんだぜ」
「?」
私は首を傾げた。天パを掻いていた手を下ろして、銀ちゃんがふっと口の端を歪めた。
「……メシなんか、もーぜってー食えるモンかって思ってたんだけどな」
――意外と食えちまうんだよコレが、俯いて自嘲の笑みが肩を揺らす。
「そりゃ銀ちゃん食い意地張ってるせーね」
間髪入れず私は突っ込んでやった。……ったくコドモに気ィ遣わせてんじゃねーよ、我ながらどうしようもないお人好しである。
「……」
天パを上げた銀ちゃんが呆けた表情で私を見る。
――オマエに言われちゃシマイだな、アホみたいに笑い出すその顔を見ていると、何だかズルイと思ってしまう。何さわざわざフォローしてやったのに、そのくせ、あんな風にときどきふっと、全然知らない遠い人みたいに。
(……。)
――あーあ、いろいろぐるぐる考えてたらまたお腹が空いてきた。これじゃ余計に眠れそうにない、ソファの足元でくしゃみしたきりすやすや熟睡のサダちゃんが恨めしかった。

*****

「……なんかオマエ作風変わった?」
私のひみつそうさくノートを閉じて銀ちゃんが言った。
「今回は、じゃっかん乙女のぽえむ寄りをイシキしてみたアル」
――ティヘッ☆ 私は丸めたニャンコ手でこっつん☆おでこをぶつ仕草をした。
「じゃっかん……?」
再度開いたノートと私とを交互に忙しなく見比べて、銀ちゃんは困惑の表情を浮かべ、引き攣った冷や汗をダラダラタレ流している。軽い思いつきのぽえむ路線であったが、こうもハマるとはいやはや実に愉快であった。

*力ヽ<゛*


【付・かぐたんのひとりじょうずメモ】

・サ店もしくはふぁみれすにてストローの袋くしゃくしゃにしてストローで水を垂らしてぐにゃぐにゃいもむしさんごっこはデフォ。
・招き猫と酔拳ごっこ。
・カマキリとメンチの切り合い。
・ふらんす詩集。
・サダちゃんの抜け毛をあつめてサダちゃんじゅにあをこさえる。念を込めてじぃっと見ているとときどきわうっ?って動く。で、うれしくなってついすりすりしてしまうとせっかく固めたやつが崩れてぜんぶ風に流されてしまうのがたまにキズ。
・雨の日に水たまりをのぞくとどえらい美少女がいてびっくらする。彼女はすごくシャイなので主に私が一方的にしゃべっている。彼女も口パクパクはしているが声が小さすぎて聞き取れない。あんなかわいくてかしこい目をしていて性格も良さそうな子、ぜったいマブになれるのになー。ちなみに朝晩洗面台の鏡に映っている超絶美少女は、あれは私自身だということは理解している。
・一輪車をピザ切りに見立てるあそびがやめられない。どんだけデケーピザだよ!そーぞーするとヨダレが止まらない。
・私はわるいまほうつかいにフツウの美少女に変えられてしまった、本当は宇宙征服できるレヴェルでうるとらスーパーハイパーホッパーでろべっぴん☆なびゅーてぃふる・がーるのおひめさま。
・おこのみやきにかつぶしやら青のりやらを上からぱらぱらするとき「見ろピーがピーのようだウハハハハ」ってやつをすんげぇ悪い顔でやらないとどうしても気持ちが落ち着かない。
・かくざとうに掌底をカマす。なかなかの気合いと精神力を要する。
e.t.c.