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Juno は きっと微笑んだ

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お昼前


10時のお茶をゆっくり楽しんだ後に、割り当てられた周りの柵の部分を叔父と2人で1周ぐるりと塗り終わったのは、12時少し前だった。
「こんなもんでどうだぁー」
叔父が塗り終わった柵をぐるっとまわって大きな声を出していた。
「そうですね、ありがとうございました」
隼人さんが近付いて来て叔父にお礼をだった。
「そっちは、どうだ・・終わりそうか」
「はぃ、あとここだけですから・・」
隼人さんは、アーチの上の部分の花をの飾り模様を指差していた。
「おっ すぐだな・・早めに終わったら、お花見も早くてもいいな・・夜はまだ、寒いしな・・」
「そうですね・・神父さんたちの都合がよければ、早めに始めましょうか・・」
「料理がまにあうかどうかは問題だな・・うちのが作ってるだろうけど・・」
叔父と隼人さんの会話を、手を休めていた麗華さんと並んで聞いていた。
「麗華も、手が空きますから、一緒に手伝えば早めに始められるでしょ・・」
隼人さんが麗華さんのほうを見ながらだった。
「そうだなぁー 3人でなら早くできるかぁー」
叔父が元気な声をだしていた。気分はもうお花見モードらしかった。
「ここ 塗ったら終わりですから、お昼だしみんなはもう、休憩してください・・」
隼人さんが俺たちにだった。
「そうかぁー じゃぁー そうするかぁー、劉ちゃん・・」
「はぃ」
「家でお昼待ってるから、終わったらすぐに隼人君も来なさいね・・先に行ってるから、さっ いこうか・・」
「はぃ」
叔父にうながされて2回目の返事をしていた。
「わたしは、少し片付けてから隼人と行きますから、先に行っててください」
麗華さんがペンキの材料を隼人さんの会社のトラックに積み込みながらだった。
「そうかー 早めにね・・」
叔父は言い終わるとさっさと歩き出していた。
あわてて俺もだった。
「いい夫婦になりそうだな・・ありゃぁー」
振り返りながら叔父がめずらしく小声でだった。
「そうですか・・どのへんがですか・・」
「あのお嬢さん、惚れてるもんなぁー 大好きなんだろうなぁー あの男の子のこと」
「そんな感じですか・・」
「あっー 大好きって瞳で たまに見てるだろ・・彼の事」
「そんなの見てるんですか・叔父さん・・」
「見ないようにしても見えちゃうんだからしょうがないだろ・・」
小さい声が大きくなっていた。
「そうかなぁー」
「で、いつなの結婚式・・」
「6月の10日ですね」
「ステファンさん まだはっきり言わないんだってな・・まったく・・」
「知ってるんですか・・話・・」
「うちのが言ってたからな、ま、今日は言うんだろ」
「そうだといいんですけど・・」
「じいさんにはじいさんの考えがあるんだろ・・あっ じいさんって言ったのはステファンさんには言うなよ」
「言いませんよー こっちまで怒られそうですから」
言うんじゃなかったって顔の叔父に笑いながらこたえていた。

叔父の家に着くと叔母が、家の中できちんと食べなさいって言うので、作業着のほこりをはたいて、家の中にあがりこむことにした。叔父は着がえるらしくて2階の部屋にあがっていくいようだった。
叔母に言われて日本間に通されると、テーブルの上には、おいしそうな料理が並んでいた。
「劉、どう、終りそうなの・・」
テーブルにお新香のお皿を運んできた直美に言われていた。
「俺と叔父さんは終了、隼人さんももうすぐ仕上げてこっちに来ると思うよ」
「早いねー 良かったね、きれいにできたの」
「うん、ご飯たべたら 行こうか・・」
「うん、そうする」
「少しだけど直美が塗るところを残しといたから・・」
「ほんとぉー」
うれしそうな笑顔を見せていた
「うん、でも、ちょこっとだよ・・そんなにいっぱいじゃないよ」
「いいよ少しでも、ありがとー 塗りたかったんだぁ・・だって、この前塗ったのは下地だから見えなくなっちゃってるんでしょ・・」
「うん」
「だから、少しだけ残しておいて欲しかったんだよね・・ありがとうね」
「良かったぁー 」
うれしそうな直美の顔を見て、こっちはもっとうれしかった。
「お昼終わったら、すぐに塗ろうかなぁー 一緒に行ってね、劉」
「うん、こんぐらいだよ、塗るところ・・」
手で四角を作って直美の前に見せていた。
「うん、いいよ、それだけでも、じゃぁ、料理持ってこなきゃいけないから、後でね・・」
お盆を片手に台所に向かった背中もうれしそうな直美だった。
それを見ながら日本茶でお新香をつまんでいた。
「なんか、うれしそうな顔だったけど、直美ちゃん・・」
2階から着がえて、片手に日本茶を持って叔父が帰ってきていた。
「直美ですか・・・」
「うん、お茶もらってきたんだけど、なんか、いい事あったのか・・」
「内緒です」
「なんだーそれー」
「さっき、ここは直美にペンキ塗らせるからって言って開けといたスペースのことですよ・・」
「あー それでかぁー 喜んでたか・・お前そういうとこは気がまわるのな」
「そういうとこはって・・」
お茶を口にして少し怒った口調でわざとだった。
「いや、褒めてるんだけど・・やさしいとこ・・」
「なら、いいですけど」
「あいかわらず 大好きって顔だな、お前・・」
「なんですかー・・俺のことまで見てるんですか」
「いい子だからな、後悔するから、ずっと好きでいたほうがいいぞ・・」
「はぁ」
何をいきなりって思っていた。
「ま、直美ちゃんがお前の事をずっと好きでいてくれるかどうかは・・お前しだいか」
最後は笑いながらだった。
「今のところは大丈夫ですよ、叔父さん」
お盆を手に料理を運んできた直美が、叔父の後ろで笑顔で声を出していた。
「おっ 言うねー どこがいいかねー」
「内緒ですよーそんなことは・・」
直美が元気な声で恥ずかしそうな笑顔でだった。その後ろに叔母がにっこりだった。

「遅くなりましたぁー」
隼人さんの声だった。もちろん麗華さんも一緒にだった。
「よーし、 さぁー 食べるかぁー 早く、あがりなさいよー」
叔父の元気なむやみにでかい声が響いていた。にぎやかなお昼が始まりそうだった。
「わても、ええでっしゃろうかぁー」
むやみにでかい関西弁も外から聞こえていた。もっとにぎやかなお昼になりそうだった。