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Juno は きっと微笑んだ

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ぐるっと、2人で小さなお墓を一周すると、きれいに古い前の柵は取り払われていた。
「ちょっと、ちょうだいね」
手に持っていたダンボールから、直美がいちごをいくつか取り出して、詩音のお墓にだった。
「はぃ、どうぞ・・お土産です」
「詩音、好きだったかなぁ・・忘れちゃったなぁ・・」
「おいしいから、大丈夫よ」
「そうだね、じゃぁ、食べてね、また来るわ」
声をだして、2人で頭を下げて帰ることにした。
2階のステファンさんの部屋の窓を見上げるとカーテンが少し揺れていた。相変わらずでちょっと笑っていた。
「なに、笑ったの・・」
「うんとね、おじちゃんが、2階の窓から見てたみたいだったからさ・・」
「ステファンさんなの・・」
「そう、なんか性格悪いかも、あの人・・今度直美が注意しといてよ、俺の話じゃ聞かないから・・直美の話なら聞くかもよ」
「やだぁー 劉がいいなよ、ダメですよって」
教会の芝生の上を笑いながら二人で歩いていた。
少し軽くなった右手には自分たちのお土産のいちごと益子焼きのそろいのコーヒーカップだった。左手にはもちろん直美の右手だった。