小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

yesterdayをもう一度。

INDEX|1ページ/1ページ|

 
昨日の今頃はまだ2人でいたんだっけ。
うっすら雪の積もった道を歩きながら、ふ、と、そう思う。

休みだっていうのに、結局いつもと同じ時間に起きちゃって(流石睡眠障害)、眠れなくてモゾモゾしてたら、「起きちゃった?」ってベッドの中から掠れた声。うん、って言うかわりに頷いたら、伸びてきた腕に腰ごと引き寄せられて、ぬくぬくあったかい布団の中でギュッて抱きしめられた。

ああホント、こんなに鮮明に覚えているのに、どうして昨日のことなんだろう。

冷たい風とともに再び落ちてきた雪。
道も家も山も真っ白に染まった朝を歩きながら、手を繋いで眠った昨日を思い出した。
あの温かさも、煙草の匂いのするキスも、私だけのモノにはならなくて。
7時30分どんより雲の朝。
今頃あなた、大好きな家族といるんだね。
ねえ、少しは思い出す?

昨日の今頃、あたしと2人でいたことを。


(yesterdayをもう一度。)
作品名:yesterdayをもう一度。 作家名:幸志