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あーちゃん

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 いそがしいのかな。
 でも、きょうの あさは こんびにの おにぎりを ちゃあんと よういして くれてた。
 かみのけも めずらしく とかして くれた。
 なんだろう。
 あーちゃんのことで おこってるんじゃ ないのかな。
 わかんない。
 わかんない。
 わかんないけど、こしこし こする。
 こしこし こしこし こするよ。
 いっぱい こすって、ぴっかぴかの おだんごに するよ。
 ぴっかぴかの おだんごが できたら、ままに ぷれぜんと するんだ。
 いつも おしごと ありがとうって おてがみも つけるんだ。
 そうしたら、きっと まま よろこんでくれるよ。
 あーちゃんのこと ぎゅって だっこして くれるよ。


☆☆☆


 あーちゃんの どろだんご ぴっかぴかに なったよ。 
 おつきさまよりも まんまるで、てつのたま みたいに かたくて、くろくて、つるつるで、ぴっかぴかに なったよ。
 そうっと もちあげて みたら、どろだんごに あーちゃんの おかおが、うつったよ。
 ゆりぐみで いちばんだって みずのせんせいが いってくれた。
 りんちゃんも めをまんまるにして、すごいねって いってくれた。
 あーちゃん ほんとうに うれしかった。
 ままに おてがみを かこうと おもって おへやに はいろうと したとき、ゆうとくんと、はるとくんと、りょうくんと、みなちゃんが、みんな おしあいへしあい しながら あーちゃんの おだんごに さわろうと した。
 ゆうとくんが おだんごの いれものを とろうとして ひっぱった。
 あーちゃんは だめぇって おおきなこえを だした。
 いれものが すこし やぶけて、おだんごが おちそうに なった。
 あーちゃんは ゆうとくんを どんした。
 かたのところを、つよく おした。
 ゆうとくんは、ひっくりかえって、ごんって おとがして、しばらくしてから おおごえで なきだした。
 みずのせんせいが はしって きた。
 あーちゃんを おしのけて、ゆうとくんのそばに しゃがんで、それから ゆうとくんと いっしょに いむしつに はいっていった。
 えんちょうせんせいが どうして けんかになったのって きいたから、あーちゃんは どろだんごが こわれそうになったからって いった。
 そうしたら えんちょうせんせいは まゆげとまゆげの あいだに しわしわを いっぱい つくった。

「そうなの。でも、押したのはよくないよ。謝ろうね」

 どうして? わるいのは ゆうとくんだよ。

「手を出したらダメなのよ。言葉で言わないと」

 わるいことしたら、ぴんされてあたりまえなんだよ。

「彩夏ちゃん、悪いことをしたら謝るのよ」

 あーちゃんは なんにも わるくないよ。なんで あやまらなきゃいけないの。


☆☆☆ 


 ままの おむかえは いつもより はやかった。
 ままは いつもみたいに すぐに くらすに こないで、しょくいんしつに はいって いった。
 ぺこぺこ あたまを さげて いる ままの かげが まどに うつって みえた。
 あーちゃんは、おかえりの したくを して、うわぎを きて、くつを はいて、どろだんごを もって ままを まっていた。
 おといれに いきたい かんじが したけど、ままを またせると おこられるから やめた。
 しょくいんしつから ままが でてきた。
 えんちょうせんせい みたいに、まゆげとまゆげの あいだに しわしわが なんぼんも できていた。
 あーちゃんは おだんごを ままに みせようと おもって、ぎゅうにゅうぱっくを もった みぎてを ままの ほうに のばした。

 ほら、これ、あーちゃんがつくったんだよ。

 うんと にっこりの おかおで いおうとした とき、
 ままの みぎてが あーちゃんの ほっぺたに とんできた。
 ぱあんと たかい おとが した。

 ほっぺが じいんと あつくなって、
 からだが ななめに なって、
 ぎゅうにゅうぱっくと おだんごが てから はなれて、
 ほんの すこうし そらを とんで、

 おつきさまよりも まんまるで、てつのたま みたいに かたくて、くろくて、つるつるで、ぴっかぴかだった あーちゃんの どろだんごは、

 ろうかの まんなかに おっこちて、よっつに われて、
 しろっぽくて かさかさした ただの つちの かけらに なった。
作品名:あーちゃん 作家名:だいたさん