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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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ダークネス-紅-

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「最近ね、強姦事件は流行ってるし、中でも最悪なのが女の顔が剥がされるって事件。被害者はみんなキレイだっていうから、ウチ心配でさ」
「心配してくれてありがとう」
 紅葉はつかさの両手を包み込むように優しく握った。
 再び見詰め合う二人。
 そこへ聖堂の扉を開けて誰かが入ってきた。
「ご、ごめんなさい」
 女子生徒はおどおどしながら見詰め合っている二人を見て、急に慌ててスカートを蹴り上げながら逃げ出してしまった。
 ハッとした紅葉はつかさの手を離し、後ろに一歩引いた。
「なにか誤解されちゃったかも。今の草薙さんだよね?」
 困った顔をする紅葉。
 紅葉たちと同じクラスの草薙(くさなぎ)雅(みやび)。あまりしゃべったこともなく、一年生のときはその存在すら知らなかった。小柄で華奢な躰つきをしていて、いつも独りでクラスの片隅で過ごしていることが多いようだった。
 誤解を解かないと明日からクラスで顔を合わせるのが気まずい。と、顔を紅くしながら紅葉は思ったのだった。