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ばーさーかー・ぷりんせす!第3話

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2.

「ギョー!」
「ギョギョ~~!」
10数匹はいようか。浜辺を魚人に追われる3人の漁師たちがいた。
「ひー!」「たた、」「助けてくんろー」



ひゅ…うー…ーぅう・・・・

「ぎょ?」

ズゴオオン! 

巨大な岩がマーフォークの上に降ってきた。
「急いでお逃げなさい!」
姿は見えないが、凜とした声が響く。間もなくマリア、ルーシーが現れ、村人を
誘導する。
「オッチャンたち、カモンカモン! 早く逃げなきゃ」
「安心してくださ~い。わたし達のご主人のフレア様はぁ、有名な賞金稼ぎなん
です~。」
「へ、へえ」
三人が避難した後、小柄だが無骨な鎧が現われた。鈍く光るその甲冑は禍々しさ
に満ち、胸の蛇の顔ような意匠は生々しい。兜から覗く澄んだ碧眼。手には巨大
な斧。
「残った魔の者どもも立ち去りなさい。さもなくば…ずたずたにしてさしあげま
すわ!」
鎧の顔は間違いなく笑っている。
「ギョギョー!」
それでも向かってくる魔族に、殺戮は無慈悲にかつ速やかに行われた。


 * * * * *


 遠くから一行を見つめる影がふたつあった。

「…あの者たちは手ごわい。それに、あの幼いシスター。聖の力が強いね。やっ
かいだ。」
女性だろうか。長い髪がざわざわと蠢き逆立った。蛇のように。
「どうやって片付けようか? くくく」
「・・・・・・。」
残忍な笑みを浮かべる女。もう一人は黙っている。

 がば。
いきなりラッキーは自ら作った血のため池から蘇生した。
「今、女の声が聞こえた。ラッキー、オイラのこと噂してたのかな?」
「なにワカランチンなこと言ってんの? 行くよ」
マリアに引きずられ、ラッキーもまた村へと進んでいった。