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思想に微睡む5つの言葉 遙か3

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03 良くも悪くも、過去とは次第に重さを増してゆくものだから。



 何度も。
 何度も白龍の逆鱗を使い、八葉達の運命を変えて来た。
 どうにもならない運命があっても、何度も遡り運命を変えた。
 しかし、運命を変えるたびに積み重なるのは、過去の重さと記憶、そして思い。
 望美にとって、それはかけがえのないものと同時にあまりにも重かった。

 今、こうして全ての運命を結び付ける行動を起こす。
 うまくいくかは分からない。
 しかし、辿ってきた運命が教えてくれた。
 『過去は重く、そして大切』だということを。
 今は秋になろうかというところ。
 源氏側が偽の和睦を申し出て平氏陣営を急襲する未来が待っている。
 望美はこの先に起こることを全て知っていた。
 未来のはずなのに、望美にとっては全て過去のことである。
 しかし、その未来を変える手段を、この運命で思いついた。
 望美も今までに思いつかなかったことだ。
 何度も何度もこの日を迎え、この先の未来を何度も何度も辿った。
 しかし、今また新たな運命の道が開かれようとしている。
 八葉達が信じるか信じないかは分からない。
 だが、ここで運命を変えなければ全く同じ道が待っている。それだけは絶対に変えたいのだ。
 望美もまた、自分の知らない未来へと歩み出そうとしている。
 それは今までに辿った過去の重みがそうさせたのだ。

 きっと変えてみせる。
 ただ、その一心で迎えた未来は、望美を新たな運命へと突き落とす嵐の始まりでもあった。