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ネコがいること

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私はネコ。
おばあちゃんに飼われてる。

毎日自由気ままにのんびり過ごしてるの。


よく私のとこにおばあちゃんが来るんだ。

食べ物をもらえたり、
よくわからない名前で呼ばれたり、
マッサージみたいなこともしてくれて。

とても可愛がられる。


私はその度、
「ありがとう」
って言ってるの。


言っても伝わらないんだけど。


私はおばあちゃんといられるその時間が大好きだった。


でも最近はその回数も減ったんだ。


その分、
とても疲れた表情をする回数が増えたの。

苦しそうで、泣きそうで。


その時は、
私からおばあちゃんのところにいくの。


そしたらおばあちゃんが、
「ありがとう」
って。


どうして。

食べ物あげてないのに。
よくわからない名前で呼んでないのに。
マッサージもしてないのに。


それでも、「ありがとう」




そんなある日、
おばあちゃんが倒れた。

私はすぐに寄り添って。
「にゃーご」とか「ふにゃーお」って、
心配で声をかけた。


そんな私におばあちゃんは

「ありがとう」

って…


なんでかわからないけど、
とても悲しくなって。

きっとおばあちゃんも同じ気持ちだと思って。


だからせめて、
ずっと一緒にいる事にしたの。


おばあちゃんが動かなくなってもずっと…


私わかったよ。

「ありがとう」

って

「ずっと一緒だよ」

ってことだったんだね。


ありがとうというのは、
これからもよろしくってことで。

それは離れる事がなくて。
一生終わらない絆なんだね。





おばあちゃん



ありがとう…
作品名:ネコがいること 作家名:829