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叶わぬ恋

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叶わない恋をした。
それは、世間一般で言うゲイで俺もそのとき初めて、自分にそんな趣味があったんだと分かる。
しかし、相手に思いを伝えぬままに年月は流れ、今日。
俺は、男娼として最年少の最高位入りを果たした。


俺の名前は、姫川 リク。
16歳。
背が小さくて、顔は全くの童顔。
大きな瞳が売りの男娼だ。
女性達には、この大きな瞳が好きらしい。
常連さんは100をくだらないくらいる。
そんな時。
俺は5年前、初恋をした。


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「このこがリクですね?分かりました」
親が借金を返すために、綺麗に生まれてきたリクを男娼に売り飛ばした。
それからは、先輩にはこき使われ、やったこともないのに女とやらされ、いつも泣いていた。
そんな時、町一番のお金持ち、橘 聖がやってきたのだ。
「これはこれは、橘さま!!」
へこへこする、店主。
きゃぁきゃぁ言う、男娼たち。
『男が男にきゃーって・・・』
リクがあきれていると、聖とバッチリ目が合った。
「あの子は・・・?」
「リクでございますか?最近入った子でして・・・」
店主がジェスチャーで、リクを呼ぶ。
おとなしく、そこにいくと、ぐいっと前に出された。
「この子がお気に召されましたか?」
『おいおいっ!!』
俺は男だぁっ!!と言う前に、くいっと聖にあごを捕まれる。
数分いや、多分数秒。
じっと見つめられた。
居心地が悪い中、一心に見つめていると、聖に抱き寄せられた。
「うん。気に入った。この子にするよ」
『え?・・・・・』
まじでかぁ!?
リクが心の中で絶叫すると、聖は店主に金を渡した。
部屋にほぼ連行される形で連れて行かれ、敷かれた布団にぽいっと投げられる。
そのときリクは気付いた。
『俺が男娼だから、この橘さまとか言う奴を気持ちよくさせなきゃいけないわけ?』
男同士のやり方なんて知らない。
リクが困っていると、聖は、上着を脱いだ。
「わっ・・・」
その胸板はたくましく、思わず見とれてしまう。
リクがぼっとしていると、聖はその無防備な唇を奪った。
唇を奪った。
「んぅ?!」
男にキス?!
気が動転して、リクは口内を聖が犯すままにしてしまった。
調子に乗ったのか、キスは段々と深くなる。
舌を絡められ、強く吸われ身体が熱くなった。
作品名:叶わぬ恋 作家名:緋沙奈