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燈籠くんの怪奇的高校生活(仮称)

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【狐の嫁入り】


宇城丞の正式な入部も決まり、俺と宵と宇城丞は三人で下校していた。
真冬に比べると春はある程度日射しが長くなり、少し雲がかかる夕陽がとても幻想的だ。
まるで有名な画家が描いた絵画を思わせる光景だ。
「狐が嫁入りしたってどういうこと何だろうね」
宵は部活の最後に結羽海さんが言ったこと言っているのだろう。
「よくわかんねぇや。詳しくは教えてくれなかったしな」
あの時、結羽海さんは「狐が嫁入りするそうだよ」とだけ言うと、詳しくは明日だと言い解散の合図を出した。
「狐が嫁入りするなんてドキドキするよね」
宇城丞は相変わらず未知なる物への興味で実に幸せそうだ。
「でも私的には、まず燈籠くんのことが興味ありまくりで大変だよ」
宇城丞が言っているのは俺の体に流れる俺の血のことだろう。
これから最悪の場合、三年間は有無を言わさず行動するんだ。言わないでおくのは悪い。
帰り道も同じだから時間潰しにも丁度いいか。
俺はそう判断し、宇城丞に話すことを決断した。
「中学生の時、俺は高校受験の為に塾に通っていたんだ。いつも通りに塾での勉強を終えて帰っていた時のことだ━━・・・・・・」
残念ながら詳しいことは今はまだ宇城丞にだけ知っていてもらうことにするよ。
後々、詳しく語らせてもらうよ。
とりあえず、それはまぁ壮絶で壮大な出来事だったんだからな。