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フレンドボーイ42
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藍染思案・解雇想起偶発

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 三芳は解雇されてこのアパートにやってきた。藍染はこのアパートにやってきて解雇された。三芳と自分の共通性は少ししかなかった。出来事の起こる順番が逆だったのだ。パソコンを見続けてもなにも変わらないから就職のために資格を取った。金は無理矢理捻出した。失業保険のありがたみを味わった。しかしながら資格を取ってすぐ働けるほど人材は払底していない。介護ヘルパーというものはとにかく汚れ仕事で、泣く泣く預けるしかなかったような窮屈な事情を抱えた家庭もあれば、姥捨山の如く利用するものたちもいたりするのである。
 だが彼らは子供がいたからこそそうやって幸せに暮らしてきたのだ。自分は独り身である。きっとぼけたりなんだ利すれば最後は路上で客死するに決まっている。
 白城や萌木はそういうことを想像するには年齢がまだまだいかないだろう。自分の年月を数えても彼らとそう変わらないのに、数年の差は大きいと感じられた。
 師走の終わりに近づいていく。今年も忘年会をするのだろう。