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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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夜桜お蝶~艶劇乱舞~

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 すぐさま弥吉は自分の傘にお千代をいれた。
 お千代は抜け殻のような表情をしている。足取りも危なく、ぬかるんだ地面ではいつ転ぶか見てられない。
「大丈夫か?」
「……大丈夫」
 言葉とは反対にお千代の意識が薄れ、前のめりになって倒れそうになり、すぐに弥吉が傘を投げて抱きかかえた。
「おい、しっかりしろよ」
 抱きかかえたお千代を間近で見た弥吉の表情が曇る。
 項垂れたお千代の首筋に残る青い痣。
「畜生ッ」
 代官に目を付けられた女が付けられえる印だ。
 お千代は疲れた表情で気を失っていた。
 弥吉はお千代を背負い、傘を拾い上げた。
 幼かったお千代が、いつの間にか大きく成長していた。弥吉はそれを背中で感じ、土砂降りの雨の中を歩き出した。
 行燈は傘と一緒に投げたときに使い物にならなくなっていた。
 暗い夜道が二人を包む。
 夜道に消えていく二人の影をお蝶はそっと見守っていた。