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咎の連理

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登場人物と世界観


▼登場人物
主人公1【綾人(あやひと)】 帝──ヒトクイの美しさと純粋さに惹かれ葛藤する灰国(カイ)の治世者。最近帝位を継いだ。
【祈咲(きさき)】 ヒトクイ──人の肉を喰らう悪鬼として宮中の檻に囚われたこの世ならぬ美少女。

主人公2【武臣(たけおみ)】 薬売り──毒芽によって妻を殺し、贖罪を求めて諸国を巡る男。ひょんなことからヒトクイと行動を共にする。
【露香(ろか)】 藍国(ラン)の最後の将軍──武臣の妻。

主人公3【音々(ねね)】 法術士──村人に虐待され続けていた少女。心に深い傷を負っている。
【兼比良(かねひら)】 法術士──謎の盲目。人探しの旅の途中、音々を拾う。

【貞人(さだひと)】 前の帝──綾人の父。ヒトクイを檻に閉じ込めた張本人。
【多可人(たかひと)】 皇子──綾人の兄。現在行方不明。
【一縷(いちる)】 暗殺者──とある国に雇われ綾人を殺そうとした少年。囚われる前のヒトクイを知る唯一の人物。

▼用語
■五色(ごしき):舞台となる大陸。五つの国に分かれている。
■毒芽(どくが):五色を蝕む呪い。黒い幹を持ち大地を覆う巨大な樹木。十年に一度人々の血を大量に呑まなければ、水は枯れ田畑は荒れ果て生き物はすべて死滅するといわれる。大きな戦乱の後は美しい緋色の華を咲かせる。
■法術:札と呪文の詠唱によって式神を召喚する術。才能を持つ者は極稀で、大陸の西部ではほとんど使用しない。
■五式:法術士が召喚できる五体の式神。猛王(赤き炎の獅子)、浸王(青き流れの龍)、戒王(色無き大気の鳳凰)、静王(暗き大地の蛇)、裂王(白き霹靂の麒麟)。
■灰国(カイ):大陸の東北に位置する。氷に閉ざされた極寒の皇国。鍛冶の技術が高く、武器製造によって潤っている。
■藍国(ラン):毒芽が求めた7年前の戦乱によって滅亡。大陸の東に位置し、王を持たず、将軍が政治と戦の双方を統べる軍事国家として栄えていた。
■橙国(トウ):大陸の東南に位置する。平穏な農業大国。老師(ラオ)と呼ばれる老人と青年たちの組合『シエン』(円・縁・宴・園)によって成り立っている。
■黒国(コク):大陸の西北に位置する。黒衣の僧侶と厳しい戒律によって治められている宗教国。
■青国(セイ):大陸の中央から西部を支配する大国。王、騎士、神官によって平和が保たれている。東部とは言語が異なるため、まだまだ多くは明らかでない。
■白国(ビャク):大陸の西南部に新しく興った国。元首は元医師。西部の国とのみ交流がある。
作品名:咎の連理 作家名:9.