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ブラザーシップ

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あたしのことかわいそうにって思ってるんじゃないかって思っちゃう。」

アキバ男は黙って聞いててくれた。
優しい目だった。

「なんかそれ分かる。オレもお父さんが死んだ時そう思った。皆が同情してくれるのがウザかったよ。」

そしてあたしの視線に合わせるように体をかがめる。
うわ、顔が近いんですけど。

「でも、そう思うのは自分が自分のことかわいそうって思ってるからじゃないのかな?」

へ?
あたしが?

アキバ男はにっこり笑った。

「あんたはかわいいし、いいパパにも恵まれて、しかも優しいママとイケメンの兄貴ができたじゃん。
これからはおかあさんもオレもあんたのこと守ってやるからさ。
あんたは可哀相じゃないし、今まで通りなにも変らなくていい。
甘えてくれれば、オレ達は更に嬉しいけど。」

あたしを守ってくれる?
あたしは彼の顔を見上げた。


「でも、まあ、最初は慣れないよね。気恥ずかしいのはこっちも同じだよ。」

アキバ男は照れたように髪を掻きあげ、あははと笑った。



あたしは呆然と彼を見上げていた。
そっか。
あたしのお兄ちゃんになるんだ。
今更ながら気が付いた。
家族が増えるって、自分が守って守られる人が増えることなんだ。


アキバ男は右手を差し出した。

「実はオレも妹欲しかったんだ。お兄ちゃんって呼んでくれたら萌えるけど。」

う・・・・やっぱりヲタ系?
でも、あたしはその大きな手を握り返した。
なんかが吹っ切れた気がして、胸がスーっとする。
貯まってた物が吐き出された感じ。
今まで自分でも気付かなかった気持ちを分かってくれた。

つまりアキバ男もずっとあたしと同じ思いしてきたんだ。
考えたら、この人も同じ境遇だしね。
あたしはそれが嬉しかった。


「お兄ちゃんは勘弁。アニキでいい?」

「・・・・ツンデレな感じで それもアリかな。」

アキバ男はにっこり笑った。
大きな手は温かくて、力強かった。

「改めて、兄の透です。これからよろしく。」


作品名:ブラザーシップ 作家名:雪猫