ぷらいど
気にならないわけじゃない。けど、私にだって＜ぷらいど＞ってもんがあるのよ。ぷらいど、ぷらいどよ。・・・・・・・・・・・・あれ？何でひらがな・・・？
「暴飲暴食」とはよく言ったものだ。
5:48 AM
「お腹、イタイ。助けて？」
『・・・・そのまま死んどけ、どあほう』
「・・・・・・・・」
私には、もうすぐ彼氏が出来るかもしれません。
いえ、まだかもしれませんが。
いえ、私自身、恋をしているのかと問われれば「？」を浮かべてしまいますが。
とは言いつつ、その男はとてつもなく意地の悪い男なのですが。
7:10 AM
「ったくよ、お前これ、一日で食ったのかよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・夜に、起きて、食べました」
「はぁ」
「・・・・・・・・・・・すいません」
無意識のうちに正座をして、先ほどズカズカと家に上がりこんできた、いえ、いらっしゃったこの男にお説教を、していただいているわけです、わたし。はい。
何故なんでしょう。こんなにもお腹が痛いというのに、1時間以上前から吐き気が止まらないというのに。痛さに泣くこともできずに。昨晩、落とし忘れた化粧は（久しぶりにマスカラなんぞをしていたのだけれど）目の下に出来た隈に、それの影の様に住み着いております。
クッキーやチョコの残骸をグチャリと踏んで、苦虫噛んだ顔の彼は言った。
「いいから泣け。吐け。全部。いや、トイレでな。そんな顔で見るな。呪われそうだ。夜中にうなされそうだ」
まぁなんて優しいのでしょう。
心が痛みます。シクシクと、いえ、グサグサと槍が刺さっているようです。
・・・・・・・これが恋というのでしょうか？
外は晴れているらしいです。小春日和という言葉がありますよね、それらしいです。いえ、私は見ていませんよ。深夜放送のお天気お姉さんが言っていました。あの放送、録画です。そんな気がする今日この頃。
（今この人に「すき」って言ったら、どんな顔するだろう。）