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ツインテール探偵くるみの事件簿

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「なあ、くるみ」
 背もたれがゆったりしたオフィスチェアに座ってノートパソコンを見ているツインテールの女の子に声を掛けた。
「なあに?ワトちゃん」
「帰っていいか?」
「駄目よ。事件の依頼があるかもしれないでしょ」
 彼女の名前は星村くるみ。俺と同じ葉桜学園の1年生で推理小説同好会の部長。
 しかし、部員は俺たち2人だけ。俺の名前は渡辺透。くるみは勝手にワトちゃんと呼んでいる。

「事件なんか起きるわけないだろ」
 お尻にスプリングを感じるソファーから立ち上がり、倒れそうな本棚に漫画本を返した。部室は捨てられた家具で占められ、床が見えないくらいだ。
「この間失踪事件があったじゃない」
「飼育小屋からウサギが逃げたことか?」
 正式名称は『ウサギちゃん失踪事件』だ。くるみは部室を星村探偵事務所にして、生徒から依頼を募っている。しかし依頼はその1件だけだ。

「でも早く帰った方がいいぞ」
 くるみの後ろの窓に視線を送ると、慌てた様子で体を反転させた。
「えー、また降って来たの」
 ポツリポツリと水滴が当たっていた。
「今日は降ったり、やんだりだな」