小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ツインテール探偵くるみの事件簿

INDEX|132ページ/170ページ|

次のページ前のページ
 


 3月のある日、探偵事務所に入ると、くるみはいなかったが机の上に紙が置かれていた。
 『夏休みのボヤに関することで至急校長室に来るように』と書かれていた。
「今ごろなんだろ」
 隣の栞さんにことづけ校舎の3階に向かう。校長室の前に来たとき、携帯が鳴った。くるみだ。
「校長先生から呼び出しだ。待ってるから早く来い」
「お願い、先に話聞いてて」
「くるみが部長だろ」
 しばらく粘ったが、
「探偵はあとから登場するものなの、じゃ」
 と言って切られた。

 ドアをノックしてから開けると、だれもいなかった。床の上にB5くらいの写真があった。かがんで手に取るとくるみが体育着に着替えている姿が写っていた。しばし目を奪われる。

 その時、5時のチャイムとともに破壊音がした。顔を上げると、半分ほど砕け散ったトロフィーが目に入った。プレートには全国学生テニス大会優勝の文字が書かれていた。