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さかきち@万恒河沙
さかきち@万恒河沙
novelistID. 1404
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【勾玉遊戯】one of A pair

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ACT,2





 翌日は、日曜日だった。
「あれ? 優麻さん」
 皇司が着替えて居間に顔を出したときには、もうその青年は座椅子に腰を下ろして、煙草などふかしていた。しかも今日は、セーターにジーンズという、滅多に見られない休日仕様の服装だ。
 家には彼ひとりらしい。
 司の家は神社で五人家族  両親と、二人の兄がいたが、基本的に両親と長兄はいつも家にはいなかった。この家で生活している、といえるのはすぐ上の兄・柚真人と司だけだ。
 もっとも司が物心ついた時にはもう生活の在り方は現在の通りだったし、改めて思い返しても滅多に両親の顔を見た覚えがない。長兄とは少し歳が離れていて、彼もまたとっくに家を出て独立してしまっている。
 その代わりに司と柚真人の面倒を見てくれていたのが、この目の前の青年・優麻だ。それが皇家の日常であり、司はその状況にさしたる疑問も抱いていなかった。
 優麻は弁護士で、二十七歳。柚真人と司の友人で、放蕩な親にかわる後見人である。両親や長兄がいつ家に帰ってきているのかとか、一体何で生活費を稼いでいるのかといったことはもはや意味のない謎だった。
 だが時々は、帰宅する事もあるらしい。
 皇家の――謎である。
 司のすぐ上一歳違いの兄、柚真人が神道学の修行を納めて――これも一体いつの間にという疑問があるにはあったが、ともあれ皇神社の神主となったのが二年前だから、それまでは両親がこの神社を預かっていたのだろう。多分。
 皇家は、皇流神道を伝える由緒ある一族の総本家である。何やら有り難い血統筋であるらしいから、両親も何がしか有り難い仕事に精を出しているのではなかろうか、と司は思うことにしていた。
 神社に生まれてしまったのだから、司も巫女を勤めはするが、兄のそれに比べれば所詮はまね事に過ぎなかった。
 いまは、全部兄が神社の仕事を取り仕切っている。兄は、そつが無く大人びていて、容姿端麗、頭脳明晰、冷静沈着、褒めちぎってもまだ足りないくらい非がなくて、嫌味なほどに何でも完璧なまでにこなしきる力量の持ち主だ。まさにこの社の神主として生まれついたというべきで、だからそれについては異論無い。
 今日も『仕事』――なのだろう。
 そんなことを思いながら、
「どうしたの、こんな朝早くから」