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ミムロ コトナリ
ミムロ コトナリ
novelistID. 12426
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くれなずむ <その2.対決!野球部>

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くれなずむ

僕らの青春部活シリーズその1
-DはデッドボールのDでDカップのDかつデストロイのD-

 今日も今日とて、ここ羽燕高校の放課後。
グラウンドや校内において、青少年達が部活で青春の汗を流し、
活動に勤しむ姿がみてとれる。

 数ある羽燕高校の部活動のうち、今日は野球部にスポットをあてることにしよう。

 バットを片手に握った野球部員が、バッターボックスに立つ。
三年生で部長である彼は、グラウンド全体に響き渡る声で、
ノック練習の始まりを高らかに叫んだ。
それに呼応して、各々のポジションについたグラウンドの部員たちも、
気合の入った大きな声で返事をした。
三年部員がバットを振りかぶり、宙に放ったボールを打ち飛ばした。
次々と打ち出されるボールは、ダイヤモンド上のそれぞれのポジションに
ついた部員たちに向かって早く鋭く伸びていく。

 何度目かのノック。ボールは左中間を抜け、レフトへと一直線に飛んでいった。
自分にボールが向かってきたことに気づいたレフトポジションの部員が、
とっさに捕球の姿勢を構えた。
その瞬間、ボールの勢いが弱まり地面に落ちバウンドした。
ボールは、鋭く地面を蹴り跳ねて球速を緩めることなく鋭く飛んでゆく。
 彼は、ボールの行き先をとっさに予測し、ボールが飛び込んでくる
位置へとグローブを伸した。
だが、間髪間に合わず、ボールはグローブの頭をかすめ、校舎の方へと
向かい飛んでいってしまった。

『ドンマーイ!』
部員たちのフォローに応えてから、彼は校舎の方向へと
飛んでいったボールを拾いにいった。
まさか、その転がっていったボールが自分と、自身が部長を務める野球部の
今後の行方を左右する、運命の出会いが待ち受けていることになろうとは
その時、野球部副部長である彼---真田京助自身、思いもよらなかっただろう。

 真田の目に、校舎から出てきた一人の女子生徒が映りこんだ。
セミショートの艶やかな黒髪の少女だった。
 学年をあらわす肩章は一つ。
一年生のようだ。
手には学生鞄をぶら下げて、下校しようとするところなのだろうと思い至った。
 少女は大きくけのびをして、気だるそうにアクビをかいていた。
丁度よく、その足元にボールが転がっていったではないか。
少女に向かって真田は、ボールを取ってもらうよう声をかけてみた。

 「ッせーん。ボール取ってもらえますかー!」
少女は、左耳にかかった髪をさっとかきあげ、足元のボールを右手で拾い上げた。
そして、ピッチングフォームを取り、こちらを見据えてきた。

 その瞬間、時がとまった。
いや、それは正確な表現ではない。体を稲妻に貫かれたかのような
衝撃が真田を襲っていた。

 そのショックは真田に、一瞬が無限にさえ体感できるほどの時が
とまったかのような幻覚を見させた。
その少女は、まさに真田自身にとっての理想系。
直球ど真ん中。ハートにストライク。
(これは…!この子こそ、まさに理想の…理想の…!!)
真田は、少女を見つめたまま、恍惚の表情で感情から発した声をあげた。
「な…・」
真田は、「なんて、素晴らしい理想のフォームなんだ…!」
と言おうとして、感動のあまりか、それとも動揺してテンパっていたのか

「なんて、素晴らしいオッパイなんだ…!」

ととんでもない事を口にしてしまっていた。
 場が一瞬にして凍りついた。

 …ん、アレ?…え?
今、なんていった自分--------!?オッパ?小笠原??
お、お、おっぱぴぃ、あるるれぇぇぇ------?

 鈍い音がした。
肉と骨がきしむ音。

 次の瞬間、硬式の野球ボールが、真田の顔面に鋭く食い込んでいた。
真田の顔面に、有らん限りの怒りをこめてボールを投げつけた女子生徒は
『なめんなよぅッ、こんにゃろうが!』と、捨て台詞を吐いて去って行ったのだった。

 真田を再起不能にした少女こそ、羽燕高校きっての暴れん坊にょろり。
ヰ月紅麗奈(いつきクレナ)(バスト86cmのDカップ!)その人であった。
厳密には、クユリマルーシュ(通称クユリー)という霊長類ヒトネコ科ヒト亜目なのだが。

「…・・ストラ…・・イク…バッター…アウト…・だぜ…・昇天ッ…ガクッ」
駆け寄ってきた野球部員達の声が聞こえる喧騒の中、真田の意識はだんだんと遠のいていった。