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変な夢を見た。奇妙で、とても非現実的な。
 その夢だと僕は朝早く母親に起こされ、家族と一緒に朝食を食べていた。父、母、兄、姉と一緒に。現実ではそんなことはありえない。全員死んでいるからだ。
 現実では僕が小さい時に死んでしまった家族たちとの朝食を終えた後、母に促され僕は学校に向かった。周りを見れば同じ制服を着た同世代の子供たちも学校に向かっている。その中の顔を見れば今までに死んでいった友達の顔もあった。
 学校に着き教室に入り自分の席に座った。しばらくすると先生が来て授業が始まった。みんな黒板に書かれた事や先生が言ったことをノートに書く。現実ではこんな勉強する場があるなんて考えられない。
 休み時間には昼飯を食べ、友達と遊ぶ。そして再び授業。
 学校が終わり友達と寄り道しながら家へと帰る。夕飯には朝と同じように家族が揃い、一家の団欒を過ごす。その後本を読んだり勉強したりして時間を潰す。風呂に入り、ベッドに潜り込み眠りにつく――。
作品名: 作家名:ト部泰史