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無題

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空に向かう色の暖かさが

静かに僕を包みゆっくりと浮上する

今までと同じ

そんな錯覚を引き起こす

もう違うのに

きっとそう言って笑うんだろう?



涙に色が無ければ良かったのにな

この世界の中僕を残してぽつり。

君を思い出す度に世界が色付くから



海深く沈もうとすれば

皮膚の表面が悲鳴を上げるように

君と離れようとしたら

僕をつくりあげてるもの

全部がバラバラになると思ってた



言葉に色がなければ良かったのにな

人混みの中君の言葉だけぽつり。

全ての音が綺麗すぎてもう見るのが辛いから




君は

僕にだけ世界を教えてくれたのに

僕にだけ気持ちを教えてくれなかったね

どうして

君の色が欲しいよ



涙に色が無ければ良かったのにな

色付く世界で僕一人。ぽつり。

色が溢れ出す

涙に声に言葉に色が無ければ良かったのになぁ

只、僕には色の世界が苦しいんだ
作品名:無題 作家名:秋田まい