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律姫 -ritsuki-
律姫 -ritsuki-
novelistID. 8669
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僕らの日常風景

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5月は生徒会選挙も!



今度の生徒会説明会。
2年が中心になって進めることが恒例であるから、先輩たちに手伝ってもらう訳には行かない。
事前準備は1人でもどうにでもなるが、説明会当日だけは柿崎に部活を休んでもらわなければいけない。
よって、説明会の日付は二人で話し合って決めたものだった。
この日だったら部活もなんとか休める、という柿崎の要望により決まった日だ。

・・・けれど
「マジごめん!!その日、試合のレギュラー決めのタイムとる日になっちゃったんだ!!」
珍しく柿崎が放課後、教室まで尋ねてきた。
しかもクラブジャージのまま。多分部活を抜けてきたんだろう。
「この日逃すとコーチにタイム知ってもらえないし試合に出れないんだよ!!ゴメン、マジごめん!!生徒会の先輩に、土下座してでも嘉山のこと手伝ってもらえるようにお願いしとくから許してくれ〜!!」
と、すでに教室に土下座しそうな勢いで謝ってくる。
柿崎の部活への真剣さはよく分かってるし、タイムを取るというのは今日突然決まった事だろうからから、柿崎に罪はない。
しかし、一度公布してしまった日程を変えるわけにもいかなければ、伝統を突き崩して先輩たちに手伝ってもらうわけにもいかない。
困ったことになった。
けれど、先輩たちに手伝ってもらうというのは、自分たちの力不足を認めるみたいで嫌だ。
「いいよ、柿崎。先輩には何も言わなくて」
「え、でも・・」
「大丈夫、一年生に説明するだけなら、一人でもできるから」
一人じゃつらいけど、やろうと思って出来ない量じゃない、と思う。
「ごめんな、ポスターまで書いてもらったのに結局俺なんもしてねーじゃん」
「気にしなくていいって」
「ほんっとにゴメン、今度の買出しは俺が代わるから。他にも何かあればなんでもするから!マジでごめんな!!」
本当に気にしなくていいのに。
「わかった、じゃあ、部活頑張って」
「あぁ、サンキュ〜!」
勢いよく、教室を飛び出していく。
金曜日だっていうのに、元気だなあ。

作品名:僕らの日常風景 作家名:律姫 -ritsuki-