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Zero field ~唄が楽園に響く刻~

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4唱、旋律の作り



「Generetorである俺達は、王国側から見れば目障りでしかないわけだな・・・。
 反逆者なんて国の中にいたら排除するのも分かり切っていることだな。だが、他国なら派手な事は出来ないだろうが、確実に俺達は顔を知られているから、少数精鋭を送り込んでくるだろうな。
 王国の5天騎士団やクラスBセントナイツが、てきてもおかしくはないな。いや、それを退け続ければいずれは・・・。
 クラスSセントナイツ・・・伝説の聖剣を持ったリュウが出てこないでもないな・・・クラスSは他に4人いたはずだな・・・確か・・・」
確かあいつらの名前は・・・と続けようとした時、不意に後ろから少年を呼ぶ少女の声がする。
少年は独り言をしながら、船の甲板でブツブツと考えていたのだ。
少年は少年を呼んだ少女に、
「あぁ、すぐそっちに行く!ちょっと待っててくれ、テン!」
少年は甲板を少し走ったかと思うとジャンプする姿勢になりそのまま滑ったのちにジャンプする。
テンが居るのは船の個室のテラスである。
少年は甲板からテラスに一気に飛び移りテンを全く待たせなかった。
しかし、テンは顔をしかめて少年に言う。
「普通にドアから来なさいよね・・・、確かにすぐ来てーとは行ったけどさー・・・」
「まぁ細かい事はなしなし、とりあえず呼んだ理由があるんだろ?用は何だ?」
少年はテンに純粋な微笑みを向け質問した。
テンは赤面し目を見ないように少年を右手でそっぽを向かせる。
大分捻くれているやり方で自分が向けばいいものを相手に、無理やりそっぽを向かせると言うやり方をあえてテンは取った。
それに何の意味があるのかな分からないが昔っからテンは少年にはそうしてきた。
「うっさいわね、今から話すんだからちょっとくらい静かにできないの?」
少年はそれをされた時、大抵、目をと言うより顔を見せてくれない事を知っているので、そのままテラスの策に両肘をつき外の波の風景を眺める。
「ショウはどう思うのあの、情報屋の言うこと・・・」
情報屋の言う事ね〜とショウは呟いた・・・。

「で、今日はどんな用だい?」
情報屋の年は30前後であろう伯父さんが3人に聞いた。
「伯父さん、先日はありがとう、おかげでショウさん達が殺されずに済んだよ」
とイナが前に出て言う。
情報屋の伯父さんはフードを深くかぶっていて普段は顔が分からないようになっている。
しかも、情報屋は1人でやっているものではなく日替わりでやっている。
情報屋がGeneretorだと言う事は王国には未だに知られていないらしい、情報屋は10年以上も前からあると聞くがよくもまぁそんなに隠し通せるものだなと皆が皆声をそろえて言うだろう。
情報屋は今日は誰がやっているかなんて営んでいる本人たち以外分からない。
声は先日イナがここで聞いた情報屋と同じ者だったらしくイナが礼を言ったのだろう。
「おぉ、俺の声を覚えてたのか。
 俺の腕もなまったかな、まぁさか声を覚えられてるとわなー」
と情報屋の伯父さんはちょっと悔しそうに頭を掻いてイナの方を向いている。
本来、元を知られないように、情報屋には不思議な結界が張られている。
それは、中で聞いた事は覚えていても術者の声は忘れるように結界が張られているのだ。しかし、イナはそれを無視して声を覚えていた。
情報屋は何かを思い出したように、イナに言った。
「そうか、君なら覚えてても仕方ないか、と言うか君達ショウと、テンも覚えているだろうナ、ここを出たとしてもな」
「それはどういうことだ?確かに俺らは情報屋の結界で術者の声を忘れた事はない、やっぱりそれは、あれを持っているからなのか?」
とショウが問うてみるが、情報屋は答えない。
代わりに情報屋は言った。
「今回はそれが聞きたくて来たんじゃないだろ?ほらサッサと聞きたい事聞いて宿に行きな、今日はお前たちの仲間のように振舞ってるバルトが宿をとって待ってるんだろ?」
テンは情報屋の言ったことを聞き逃しはしなかった、
「振舞ってるって一体どういう事?!」
「それはまだ聞くには早いな、それはここで聞くべきじゃない。
 オクトリクスの船に乗った先の港町アートレスタで、聞くべきだな、今お前たちがそれを知ったら間違いなくセントバイトの軍から逃げられない。」
情報屋の目は見えなかったが、真剣なまなざしを向けていることは明白だ。
どうやら情報屋はショウ達が居なくなるのは絶対に避けたいらしい、テンが口を開く、
「わかったわ、今は聞かないことにするわ、それじゃ聞きたい事を聞いたらすぐ戻るわ。で、聞きたいことなんだけど、それは、セントバイトのセントナイツの事よ」
情報屋はああそれね、などと口にして使い魔を使って後ろの本棚から1冊の本を持ってこさせた。
周りに目をやればそこは外と違って明りがないのにどことなく明るいこの部屋は、注意深く周りを見てみれば周りには小さな情報屋の使い魔らしき、精霊・小人(ノーム)や精霊・小悪魔(インプ)などが、眠っていたり飛びまわってたりしている。
情報屋は手に取った本のあるページを開いてセントナイツ、つまり、セントバイト軍の情報を読み上げる。
「君たちも常識範囲内では知っているだろうが、セントナイツはクラスがD〜Sまである。そして、DやらCなんかは無駄に数があるだけのいわゆる人数集めただけの、比較的に力のない奴らだ。
 クローツ襲ったのはクラスDな。んで、Bとなれば各軍に名前が付いてくる、Bの軍は10個あって、それぞれ、赤の特攻、防壁、と言った緑、青、茶、の8つ、で、その中でも特別なのが、間接軍と殲滅軍。
 こいつらは他の軍と違って量より質な感じだからBの中では気をつけるべきだ。
 Aは4つ朱炎の業火、風翠の雷明、蒼水の氷月、不壊の大地、どれも、属性に分かれていて、なおかつ攻め方が全く違う、Aの奴らは比較的に少数だ、全部合わせても40人いない。
 しかしそれでも、昔戦争で、至極ガーディエッツの軍の膨大な数の兵に勝っていたらしい、とてもじゃないが量より質と言う奴らなわけだ。
 そして、5天騎士団と言うのは5人しかいないクラスSの異常な奴らの集まりがある。
 そいつらはそれぞれ伝説に登場する武具を持ってる、その力だけでそいつらの強さを表している。
 ましてやその中のリュウは気をつけろ、奴の殲滅の力は伝説の聖剣エクスカリバーの力にリュウ自身の力が混ざって生じる異常な力だ、それは、暴走した岩竜をたった1撃で抹消した話だ。
 他のSの奴らの名前だけ言うと、伝説の聖盾イージスシールドと伝説の聖槍グングニルを持つクロナ、伝説の聖斧ハルバードを持つガイル、伝説の聖銃リンガトリングを持つヴン、伝説の聖槍セカンドハンドを持つエイナー」
と、情報屋は読み上げ終わると、どうだ?と言わんばかりの目で3人を見た、と言っても目はフードで見えないのだが、イナはありがとうと言って、情報屋を去ろうとショウとテンのの腕を掴んでドアに向かう、しかし、ショウとテンは一時立ち尽くしていた。
それは何か大切な事を忘れているような、思い出そうとしているような、そんな状態で立ち尽くしていたが、イナに腕を引っ張られて正気に戻った。

「……ショウ兄さんって呼んでいい?」