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Let's go to an amuse

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「秋元さん、明日ヒマですか?」
そう言って、帰りがけの直彦に声をかけたのはニコニコと笑っている晋作だった。
特にしなければならない予定も無いので2つ返事で了承した。
「え、でも何でそんなこと急に?」
「せっかくの休みの日を好きな人と一緒に過ごしたいと、思うのに理由なんて要るんですか?」
と、驚いたような表情を浮かべた。
その台詞をさらっと言うので逆に直彦が恥ずかしく感じた。
「まぁ、確かにね・・。」
と、ごにょごにょ言っているうちに
「じゃあ決まり!行きたいところとかありますか?」
「特に無いけど・・・。」
そんな会話をしながら2人は明日の予定を立てていった。

次の日―――
冬の寒さが身にしみる。
直彦は首を竦めながら待ち合わせ場所の産女駅で待っていた。
すると、少し慌てた様子で晋作が走ってきた。
「遅くなってすいません・・・。どのくらい待ちましたか?」
とてもすまなそうな口調で聞くが実際は今丁度待ち合わせ時刻だった。
2人で切符を買って人気の無いホームで電車を待つ。
暫くして電車が到着した。
平日の昼間なのでとても空いている。
2人が乗った車両にはうたた寝をしているお爺さんとお喋りに華を咲かせているおばさん達ぐらいしか人は居なかった。
入り口付近に腰を下ろした2人は駅のホームとの温度差に改めて驚いて、暖房の偉大さを改めて感じた。
何分間か電車に揺られていると目的の駅に到着した。
此処は結構面白いところで、デパートや遊園地など娯楽施設が密集している地帯だ。
「すこし、デパートよってネクタイ見ましょう?」
そう言って、晋作にうながされるままデパート5Fの紳士服へ向かった。其処はシャツからネクタイピンまで充実した品揃えだ。
エスカレータから少し奥に行くと、色色なネクタイが売っている。
其処に付くなり真剣な目つきでネクタイを選び始める。
真也もただなんとなくネクタイを手にとってながめた。
水色のネクタイは竜樹に似合うんだろうななんて考えていた。
晋作は紫色のネクタイを手に取り、金額を見てみる。丁度手ごろな値段だった。
濃い紫をベースに淡い紫の水玉が散ったデザイン。
「これなら、あのシャツに合うよな・・・。」
と心で思って、そのネクタイを棚に戻す。
そして、少しはなれたところでワイシャツを眺めている直彦に声をかけた。
「あ、直彦さん用事が済んだので遊園地行きましょう。」
作品名:Let's go to an amuse 作家名:私は誰?