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せき あゆみ
せき あゆみ
novelistID. 105
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しあわせのふわふわパン

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と、通りのほうを見ると、二つ先の路地の入口に、昨日のパン屋さんのトラックが止まっています。
「おじさん、昨日はありがとう。今日はどうしてうちの通りにこなかったの?」
 パン屋さんはにっこり笑って言いました。
「悲しんだり、おこったりしている人のために笑顔になるパンを届けているんだよ」
 ミルちゃんはみんなが笑顔になれるふわふわパンが、どんなところで作られているのか、知りたくなりました。そしてこっそり、帰っていくパン屋さんのトラックの荷台にもぐりこんだのです。
 やがて、パン屋さんは、町で一ばん高い山に登っていきました。
「いったいどこにパン工場があるのかしら」
 ミルちゃんが見回しても、山のてっぺんにはなんにもありません。ふしぎに思っていると、パン屋さんがひゅーっと口笛を吹きました。
 すると、まっ白い雲がほわんとやってきました。パン屋さんのトラックはその雲に、ひょいっととびのりました。
 それからトラックは真っ白なたてものの中に入っていきました。
 トラックが止まった時、ミルちゃんはよいこらしょっととびおりました。いきおいあまってころりんとひっくりかえってしまいましたが、地面がやわらかい雲なのでちっともいたくありません。
 ミルちゃんは見つからないようにおじさんのあとをつけていきました。すると、おじさんは大きな扉をあけて、そのなかにはいっていったのです。そこは工場でした。
「あっ」
 ミルちゃんはびっくりしました。工場ではたらく人のせなかにはねが生えていたからです。
 みんな楽しそうに歌を歌いながらパンを作っています。真っ白い雲をちぎってはこねて、形をととのえ、大きなオーブンに入れていくのです。できあがったふわふわパンは真っ白で、いい香りがしてきました。
「わあ、いいにおい」
 急におなかが空いてきたミルちゃんは、たまらなくなって、できたてのパンを一口つまみ食いしてしまいました。
「おいしい」
 初めて食べた時のように、心が軽くなってとっても幸せな気分です。もうちょっと、とミルちゃんはまた一口食べてしまいました。
 すると、どうしたことでしょう。からだがふわんとちゅうにういてしまったのです。
「きゃあ、たすけて」
 ミルちゃんはびっくり。でも、とつぜん現われたミルちゃんに、はねの生えた人たちもびっくりしています。おひげのおじさんが言いました。