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おやまのポンポコリン
おやまのポンポコリン
novelistID. 129
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恐ろしいペナルティ

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「おや、これはどうしたことだ?」
 ある時、魔法管理局の局長、バンダルフが不思議そうに首をかしげた。

「どうしたんですか? 局長」
 声をかけたのは、実質上管理局を取り仕切る魔女、ブリンダだ。

 「いやね・・・、ここしばらく、人前で魔法を使ってペナルティを受ける、魔法少女が激減しているんだよ」
 バンダルフがモニターに表示された数値を指して言った。

 ここ、魔法ソサエティでは、人間の世界で暮らす、魔法使いや魔法少女に様々な掟を課している。
 その掟の中でも重いものの一つが、人前で魔法を使って、それがばれることなのだ。
 当然それを破った場合の罰則も重く、未成年の魔法少女でさえ、有無を言わさず動物に変身させられるのだ。
 にもかかわらず、これまでは毎年十人程度の違反者がネコやオコジョに変えられてきた。
 それがどうしたことか、一昨年からピタリと違反者が出なくなったのだ。
 
「大変結構なことだが、もしかして君、罰を重くしたのかね?」
 バンダルフがゴクリと唾を飲みながら尋ねた。

 ブレンダはバンダルフの部下だが、冷酷な魔女だ。
 その行動には時々、ゾクリとさせられる。

 だが、予想に反してブレンダは、
「そのことでしたら、心配なさるような恐ろしいものではありませんよ」
 と、ニッコリほほ笑んだ。

「ネコやオコジョではペナルティにならないので、違反を犯すと、局長のような加齢臭漂うハゲ親父に変身させることにしたんです」


                  Fin